今から数年前、まだ無名だった頃に初めてタリーズの<BR>コーヒーを飲んだ時のことを覚えている。<P>どの店とも違った「美味しい」としか言葉の出ない格別の味、<BR>そして落ち着いて居心地の良い内装。それからは、近くにあれば<BR>コーヒーはいつでもタリーズに足を運んで飲んだものだった。<P>その理由はこの本を読むとよくわかります。著者が何度も使っている<BR>「情熱」という言葉、それがタリーズの美味しさの秘密なのでしょう。<P>何もないところから会社を成長させた内容では、ヴァージンシネマ<BR>(現・東宝シネマ)の「ポップコーンはいかがですか?」という<BR>本があるが、合理性が感じられるこちらと対照的に、このタリーズは<BR>情熱とひたむきさ、人に対しての興味と愛情が強く感じられます。<P>素直に好感を持てて、タリーズをもっと好きになれます。
祝・文庫化!私は本の中で次のフレーズが一番好きです。<BR>「たとえ理論的には正しくても、何か嫌な「空気」を感じるものには手を出さない。もちろん、フェローから上がってくる情報は重視し、徹底的に分析を加えるが、理論だけでは決められないことも多いのがビジネスなのである。「カン」に頼って最後の決断を下すというのは、唯一、経営者だけに与えられた特別な権限だと信じている。」<P>この本を読んだ後、私は彼の会社の株を買い、毎日タリーズに通うようになりました。
スターバックス以上の急成長を遂げているタリーズコーヒーの青年社長、松田公太氏の奮闘記。単なる成功談ではなく、失敗談も正直に書いているところに好感を持った。何しろタリーズは、紅茶党の私でも「美味しい!」とうなる味だ。店のセンスも大人っぽくて良い。それは、松田社長のこだわりと情熱によるのだと納得した。