一気に読めてしまえるほど面白い。<BR>こんなに面白い作品があるなんて気付かなかったのがもったいな<BR>いくらい。<BR>もっと早くに気がつけばよかった。<P>喋る案山子、誰も知らない島、国家権力を着た犯罪者(誰にも罰<BR>せられないなんとも言えないむかつく存在)、詩集を読む殺人者、<BR>嘘しか言わない画家、太りすぎてその場から動けない婦人・・・。<P>挙げていけばキリのない、魅力的な登場人物。<P>目の前に広がる海も、緑の丘も、そこに吹く風さえも感じさせて<BR>くれる、こんな小説は久し振りだった。
伊坂幸太郎の処女作、そして始めて文庫化された作品です。<P>仙台沖に浮かぶ”荻島”は、何でも知っているしゃべる案山子の”優午”を中心に回っている変った島。<BR>150年以上の昔から、外界の干渉を一切排除してきたこの島とそこに暮らす人々には、我々と違った秩序と時間の流れがあります。<P>非現実的な内容になりそうですが、ものがたりのところどころにはさみ困れる老婆の言葉が現実とのバランスをうまく調節してくれます。<BR>主人公はそのリアリズムとの狭間で苦悩するのですが、島の人たちとの交流、とりわけその言葉に癒され、だんだんとそれを受け入れていくのです。<BR>読後には、さわやかな気持ちが沸きあがってくる良い作品でした。<P>400ページを超える作品ですが、世界観浸ってしまうとあっという間に読み終えてしまいます。<P>著者はこの作品で、第五回新潮ミステリー倶楽部賞を受賞してます。
初めて氏の作品を読みました。そして、<BR>こんな作品、そして作家を待っていた!そんな気持ちになりました。自分の中で、久々の大ヒット作品です!<BR>読んでいる途中:これはファンタジーか?ミステリーか?それともそれ以外か?と、全く分からずにいました。<BR>読後:これはミステリーです。しかも、全く新しいミステリーです!<P>作者の異才?奇才?それとも天才?・・・<BR>才能が溢れ出ています。<BR>読後の幸せな気分、さわやかな気分も心地良い!<P>レビュウは他の人に譲るとして、ただただ感動を伝えたかったのですが、未熟な私では、伝える言葉も見当たらなくて・・・<P>そんな作品です!<P>追伸:氏の他の作品もすぐにでも読んでみたい!