シュメル―人類最古の文明 みんなこんな本を読んできた シュメル―人類最古の文明
 
 
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シュメル―人類最古の文明 ( 小林 登志子 )

 確認しうる世界最古の文明の様相ということで興味深く読んだ。楔形文字といっても、複数の言語で採用されているために、各言語を知らないと読めないとか、神と人間のありようとかが興味深かった。<BR> 序文に一冊丸ごとシュメル文明という本は珍しいとあるが、さまざまな話題が取り上げられていて、一般の興味を引くシュメル関連の話題はすべて尽くされているような感がある。そのためかいくらか散漫な印象がある。

  あくせくした世界から、心だけでも何処かに飛んで行きたい人。でもエンデのお伽噺には、ついて行けない大人。  <BR>  自分探しに迷い、ルーツを「大昔」に見つけたい人生の考古学者。<BR>  もっとお気軽に、話の種が欲しいけど、トリビアでも、由緒正しい蘊蓄で、周りを楽しませたい苦労人。 こんな人達には一押しの本です。<BR> <BR>  全編が、発掘された粘土板や印章を読み取った情報に基づいて書かれています。研究法が、信頼感を与えてくれます。我々は、批判の眼を閉じ、ひたすら紀元前の世界を見物する気楽な観光客になれます。<BR>  構成もよく考えられており、丹念に時間をかけた仕事であることが、感じられます。説明図も豊富で、シュメルの社会・文化の全体が俯瞰できるように周到に書かれています。<BR>  読み終わって、想像より早く都市文明があったことに驚かされました。「世界最古」という魔語だけで、日本で断片的に紹介されてきたシュメル情報の不十分さが指摘されており、勉強になりました。<BR>  欲を言えば、民族の内面性理解の鍵となるムシュフシュの図像を、もっと見たいと思いました。<BR> また全体に図像が小さく、細部の説明には、もう少し大きい方が、親切だと思いました。<P>  Oxford大学が、シュメル文書を編集・翻訳し公開しているHPが本書で紹介されています。 PC端末に向かっているシュメル人が見れます。古代文明と現代文明のコラボを考えた「PC板読み」に祝福あれ!<BR> 高校生には志望分野でもお勧めかもしれません。こんな愉快な連中のいるトコは滅多にありません

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