「あなたはどうして赤ちゃんが欲しいのですか?」そんな問いかけからこの本は始まります。”不妊を治す”といっているのに、どうしてそんなことを聞くのかしら?と思いませんか。この本は、不妊を治すというよりは、自分の生き方を見つめ直し、ゆっくりと焦らずにこころ穏やかに生きるための本、と言ったほうがいいかもしれません。そしてこころを解放することにより、今まで「不妊症」といわれ悩んでいた方にもすんなりと赤ちゃんが授かるようです。<P> あんどう先生の気功教室には赤ちゃんが欲しいという方が殺到しているようですが、中にはカウンセリングを受けただけで妊娠した方も少なくないとか。今日本でいわれている「不妊症」というのは実は不妊ではなく「未妊」ということのようです。できないんじゃなくて、まだできてないだけ。そう思うと、気が楽になりませんか?そうか、私は不妊症なんかじゃなかったんだ、と思うだけでこころが楽になって子どもを授かった人がたくさんいるんです。こころが体に及ぼす影響がいかに大きいかということを物語っていると思います。そして、赤ちゃんが授かるような心身ともに丈夫な自分を作るということは、出産が関係ない年齢になったときにも、きっと役にたつのではないかと思います。<P> このほんの素晴らしいところは、「こうすれば赤ちゃんが授かる」というようなそこらにあるマニュアル本と違い、赤ちゃんを産んでからの心構えまで考えて書かれていることでしょう。出産はゴールではなくスタートです。赤ちゃんはアクセサリーではなく、人格を持った一人の人間です。子供を持つということは大きな責任も同時に背負うのです。それを踏まえて、あなたはほんとうに赤ちゃんが欲しいですか?と問いかけられています。<P> 気功というのはいうまでもなく中国医学の一つですが、テレビなんかでは気で人を倒すなんていう本来の気功とは懸け離れたことばかりを人に見せるために、なんかあやしげな宗教のようなイメージを持っている方も多いでしょう。私もそう思っていました。でもこの本を読むと気功は自分の体調を整えるために一つの方法なんだということがよく分かります。こころと体のバランス「心・気・体」のバランスを整えないと人は病気になるのです。<P> タイトル通り、赤ちゃんが欲しい人のために書かれた本ではありますが、もう子育ての終わった方、まだ結婚は先よと思っている方、赤ちゃんをうまない男性の方にもぜひ読んでいただきたいと思います。仕事でずーっとイライラして怒鳴りっぱなしだった私は、この本を読んで少しこころの曇りが晴れたような気がします。少し立ち止まり、ゆっくり呼吸をしてみる気になりました。すると不思議なもので、今までイライラしていた出来事がとてもちっぽけなものに感じます。もっともっとこれからの人生を豊かに、こころ穏やかに生きていくために、この本を手にとってみてほしいと思います。
不妊治療の本と言えば、その殆どが「医学書」的なもの。当事者にとって、西洋医学の見地から見た自分の症状や病名を把握しておくことは当然必要。でも・・・そういうものに振り回されて、心が疲れてしまったり病んだりしてしまっては、基も子もありません。この本は、とにかく元気になれます。なかなかお子に会えないみなさまに是非読んでもらいたい!って思いました。なんだか今すぐにでも妊娠出来そうな(!)、わくわくした気分になります。心と体は一体。本当の不妊治療って、まずは心を元気にすることから始まるのではないでしょうか。