気象予報士試験にmustの1冊と言われているだけに気象現象の理論的説明が充実している。この著者が500ページ書く力があればというのはまさに的を得ている。法規以外の試験はこの1冊を片時も離さないようにしたいものである。これだけの内容でこの価格に押さえているのも素晴らしいというべきであろう。決して高い買い物ではない。
航空気象を学習しようとして16年前に手にしたのが出たばかりの本書初版であった。他には読んで分かるものがなかった。現在でも高校の地学の教科書の気象の内容を越えているテキストで、通読して理解できる類書はまだないように思う。学生向けのため約300ページと量が少なく気象情報の本格的利用の少しく手前までの記述であるが、イリノイ大勤務の経験のある著者により、類書にありがちな「気象庁たこつぼ」に陥らない明快な解説が読めるのが嬉しい。第二版は出たばかりで現状を良く反映している。この著者が500ページ腕をふるえていれば★★★★★。
初版が出た年に気象の仕事を始めました。大学で気象学を勉強しなかった私にはわかりやすくうってつけの本でした。気象予報士試験のときに読み直し、第2版になって再度購入し読み直しました。3度読んでの感想はやはり名著です。今後もこれ以上の気象の教科書は難しいかもしれません。筆者はやさしく説明するために気象学がわかった気になります。でも読み返すたびに奥の深さがわかるようになります。仲間がいるならゼミ形式で読むのも理解を深めます。座右の書、バイブルといってよいでしょう。