待ってましたとばかりに、上下セットで購入。<BR>ページを開けば彼らに会えるかと思うと嬉しくて仕方ない。<BR>その日のうちに一気に読んでしまった。<BR>面白い。<BR>そうきたか、と何度も思わされて悔しいくらいに面白かった。<BR>最後は、ほろりと泣かされた。<P>何の為に生きているのか。<P>思わず考えさせられる。<BR>登場人物もいずれも魅力的でぐいぐいと惹きこまれる。<BR>俵藤太に、大いに感情移入してしまった。<P>・・・だが、正直ちょっと物足りなかったので☆4つ。<BR>今回は何しろ陰陽師がたくさん活躍するので、彼らが控えめと<BR>いうのもあるのだろうが、読み進むたびに『源博雅』という漢の<BR>立つ位置がいつもと違うと感じたせいだ。<BR>晴明と2人でいる時はそうでもないんだが、大勢といる時の関<BR>わり合いというか何というか・・・妙に気になる(俺だけか?)<BR>あとがきを読んで『やっぱ違ったんだ』と一人納得した。<P>色々と書きましたが、素晴らしいお話です。<P>お勧め。<P>是非、秋の夜長に酒でもやりながら読んで下さい。
今回の作品は、晴明・博雅の活躍より、道満!<BR>この作品には随所に道満が登場します。この道満の登場で話が<BR>二転三転とするため、長編でしたが最後まで飽きずに一気に読<BR>んでしまいました。<BR>秋の夜長に読書をするにはおすすめの1冊です。
「生成姫」は、女であることの辛さ、悲しさを大々的に描いたのに対し、こちらは逆に男であることの辛さ、悲しさが描かれた作品だと思いました。クライマックスで博雅が泣いてしまうところで、博雅らしいなと思うと同時に、こらー男だろ、しっかりせんかい!<BR>男のほうが、実際は泣きたくても泣けなかったり、弱音を吐きたくても吐けなかったり(博雅は別)、平安時代とか鎌倉~江戸時代の男性は本当は逃げ場がなくて、自分を良く見せたくて、それで人を利用せざるを得なかったり、大変だったのかも知れないとしみじみ感じさせられました。鬼と人との境界ってどこなんだろうな・・・本当に・・・。