翔ぶが如く〈1〉 みんなこんな本を読んできた 翔ぶが如く〈1〉
 
 
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翔ぶが如く〈1〉 ( 司馬 遼太郎 )

明治維新直後の混沌とした時代の中、誰がどう考えて生きたかが筆者の想像を膨らませ、完成している。<BR>しかし、もともと長編にすべき、という考えがあったのかと思ってしまうほど、背景の描写が多い。<BR>また、近代国家を目指す日本を全体的に暗いイメージにしているところは、積極的に人に薦められない。<BR>とはいえ、歴史教科書では数行で終えてしまう部分に、深く、緻密に表現した点は読んでいて圧倒される。

「坂の上の雲」に続き新聞に連載された作品で、司馬48歳から53歳まで4年9ヶ月に渡って書かれた最大の長編小説である。<P>明治6年の征韓論から明治10年の西南戦争にいたる5年間を舞台とし、多数の人物のエピソードと緻密な考証で、明治維新直後の不安定な時代を描いていく。<P>モザイクのように切片を張り合わせる手法と、行きつ戻りつする時間軸のために、ストーリーを追う読み物としては正直読みづらい。西郷隆盛は主要な登場人物ではあるが決して主人公というわけではなく、川路利良、大久保利通、桐野利秋、山県有朋、宮崎八郎などなど、多数の人物が入れ替わり立ち替わり主人公となり、テーマが判然としにくい。あえてテーマというべきものを探すとすれば、日本人の原型としての薩摩人とは何者か、といったところだろうか。<P>誰にでもお勧めできるほどわかりやすい作品とは言い難いが、膨大なディテールがあらゆる角度からこの時代を照らしていて、全体を読み通した後に残るものは非常に重くかつ大きい。「竜馬がゆく」や「坂の上の雲」よりも娯楽性が低いので読むにはやや気合はいるが、司馬遼太郎をより深く読んでみようという方には是非お勧めしたい。

明治初期の激動を、西郷と大久保を軸に二人が死に至るまでを描いた全十巻の長編。<P>まず第一印象としては、作品全体を通して言いようのない"暗さ"を感じました。西郷や大久保の性格、行動には陰があるし、国権確立までの背景など昭和初期の陸軍閥による狂気の時代につながるポイントが多いためかもしれません。たった数年の違いにもかかわらず、竜馬を中心とした幕末のポジティブなエネルギーがほとんど感じられないのは印象的でした。<P>そして今、読み終わってあらためて思い返すと、考えさせられることが本当に多い作品だったと思います。明治維新は士族を否定した革命であり、その最後の詰めとして西南の役が起こり、薩摩の敗亡とともに源平から続く武士の時代が終わる。それと同時に現代まで続く日本国政府の基礎が構築され、新しい時代が始まる。。。<P>国家とは何か、官とは何か、組織とは何か、武士とは何か、、、本当に多くのことを考えさせられました。現代日本のルーツをするどく描く、珠玉の長編作品だと思います。

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翔ぶが如く〈1〉
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