小学生の時、輪島功一がKO負けした試合、雪辱したリターンマッチともテレビで見て、<BR>「これが日本魂というものです!」に極限の大感動をし、カッコいい!とガキながらにマジで泣きました。<BR>その後、中学を卒業する時に担任の先生がくれた本が本書でした。<BR>劇的な勝利の裏側の、苛酷な練習と試合への恐怖を勇気と知略にて乗り切る日々を淡々と描かれ、再び例えようのない感動を蘇えらせてくれたものです。<BR>「前回負けたのは確かに反則パンチのせいかもしれない。<BR>だが、奴は汚かった、それを言うためには、今回勝たなくてはならないのだ」<BR>これが日本魂というものです!!
高校生の頃、初めて読んだ。面白かった。30代半ばで再読した。大感動した。やっぱり「クレイになれなかった男」。僕もまた「いつか、いつか」とつぶやきながら、今日を見ずに生きている。沢木さんは、そんな男達を、苦笑を持って描いてくれる。「あいつも苦労しているな」。技巧的には若さも見られるし、書きすぎだよって思うところもあるけれど、文句無く(有りか?)、最高傑作。もちろん「一瞬の夏」も良いね。
史上最年少で2000本安打を達成し、打撃の天才・川上哲治に“長嶋を超える唯一の天才”とまで言わしめたE。<BR>しかし、あまりにも真面目に打撃道を追求しすぎた彼を待ち受けていたものは・・・。<P>栄光と紙一重の影。その両方をあまりにも色濃く持ちあわせるEの物語“さらば 宝石”。<P>長嶋と同年代に生まれたゆえの悲劇“三人の三塁手”など、6編収録。