ここに書かれているのはこのホテルに滞在した筆者がみたものですが、まるで夢の中で自分がホテルのボウイの横に立って話しを盗み聞きしているかのように感じます。パンの種類からなにから、事細かな事が省かれる事なく記入され、高貴なホテルの常識と自分がもつ常識の差を読み続けながら所どころで感じ、そこが私は面白かったです。
ワクワクするようなあの非日常的な空間をつくりだすホテルや空港が私は大好き。そして、ホテルでは働く人々のホスピタリティにもっとも魅かれているのかもしれません。<BR>この本は、英国の高級ホテル「クラリッジ」を舞台にしたノンフィクション。海外のVIPが来たとき、クウェートの首長が催した女王陛下の公式晩餐会、フランス南部まで腕時計を取ってきてほしいというリクエスト、部屋の調度品を盗むのをどうやって防ぐかetc・・・無理難題をふっかけるゲストたちの要求にこたえ、あらゆるトラブルに対処するホテルマンのたちの姿が描かれていて、あらためて多種多様なニーズにこたえるホテルマンの仕事って大変だなぁと。そんな苦闘する姿は見せず、一度お客さんの前にでれば、笑顔!尊敬してしまいます
物語はロンドンのクラリッジ・ホテルをモデルとしたホテルで、<BR>韓国の大統領訪英、アラブ首長と英国女王陛下との晩餐会などを<BR>出来事として、日々の宿泊業務などが担当者ごとに淡々と綴られています。<BR>そこには宿泊などで利用する客の側から見えない、<BR>サービスを維持するためのたゆまないホテルパーソンの努力と<BR>情熱が描かれています。<P>ちょっと良いホテルに泊まりたくなる、そんな本です。