人間なので、生きることも死ぬことも当たり前なのですが、現代社会は太平洋戦争の反動からか<BR>死を極端にタブー視してきました。<P>そんななかでも、死を目前にし、かつ明確に死を意識して生きている患者さんに直接関わり、<BR>死の尊厳を守り続ける医師からのメッセージがダイレクトに心に響く内容になっていると思います。<P>読み始めは可愛そうな内容としか思えなかったのですが、読み進むにつれて人生をいかに前向きに<BR>生きていくか、死を前向きに考えることが大切というように読めるようになってきました。<P>ホスピスに関わるか否かではなく、ご家族に高齢者がいらっしゃる方や、ボランティア活動でも始めようか<BR>と考えていらっしゃる方には積極的に読んで頂きたい本です。
果たして現代の日本人の最後を迎える場所として、病院で死ぬことが人間らしい最後を迎えるのにふさわしい場所かどうか甚だ疑問である、ある調査によると死ぬ最後は住み慣れた家で最後を迎えたいという意見が大多数を占めていた、その意味するところは病院では死の最後を迎えたくないと言うことであろう、現代の日本の多くの病院に心ある医者がどれほどいるというのか、少なくとも本書の著者は医者に最も必要な、いたわりと思いやりのある心ある医者だと思う
大事な人の最後は、こんなお医者さんに、助けてもらいたいと思った。これを読むまで、仕事とはいへ人の体にメスを入れたりするお医者さんが、どこか、自分とは考え方がちがう、という気がしていました。でも、この本を読んで、お医者さんもほかの人と一緒で、やっぱり一人一人考えがちがうんだ。なんてあたりまえのことを改めて思ったりしました。医師の立場から見たがん患者たちの最後はさまで、ノンフィクションという前提でよんだあたしには、全ての話しが生々しかったです。「息子へ」を読んだとき、作者の人の、何か特別な感じが文に出ている気がして、涙が出ました。また、作者の自分自身や、その他いろいろに対する「変えていこう」という勇気がすごいと思った。<P>いろいろなことを考えさせられ、!!!た、感動しました。