百科事典をAからZに至るまで読破していくジャーナリストの記録。<BR> 相当に分厚い本で、ページを開くとあまりの緻密さぶりに一見読みにくそうな印象を受けますが、文章が軽快で時にはユーモアもあり、すらすらと読んでいけます。<P> 一つの事だけを延々と書き続けているのではなくて、事典の項目から抜き出した事柄について、短いエピソードを淡々と並べているので、色々な話題が次々と登場して、ページ数の割に飽きずに読めました。途中難解な部分もいくつかありましたが、百科事典を読むのに比べたら、楽なものでしょう。<P> 後書きの解説にも書かれていますが、随所に著者と奥さんの『子作り日記』が挿入されており、人によってはこれがちょっとばかり鬱陶しく感じられてしまうかも知れません。
と言っても、読んだ分量がスゴイ!<BR>相手は「ブリタニカ」百科事典だ。<BR>全32巻、33000ページ、65000項目、執筆者9500人、<BR>図版24000点!単語の数は、4400万個!<BR>これが、「ブリタニカ 2002年版」だ。<BR>各巻は、平均して重さが2kg。<BR>32巻全部を、床に積み上げていくと、鷹さ125cm!<P>著者のジェイコブズさんは、<BR>毎日、日課のごとく百科事典を順番に読む進むにつれて、<BR>確実に雑学博士になっていく。<BR>そして、当然のこととして、<BR>「クイズ・ミリオネア」への出演。<P>結果は、読んでのお楽しみ・・・。<P>ドキュメンタリーとしても一級品となっている。<BR>急に「ブリタニカ」百科事典を読んでみたくなった。<BR>しかし残念ながら、現在では日本語版は出版されていない。<P><P>秋の夜長に、ここは一つ百科事典でも読んでみますか?<BR>しかし、さすがに読書感想文は、書く気がしないが・・・。
表紙のかわいらしさと題名のいかがわしさに、駄本に違いないと思っていたのが、某書評番組で青山南氏が推薦していたのにつられて読んだら、予想を裏切るおもしろさ!<BR>門谷建蔵氏『岩波文庫の*帯を読む』シリーズを彷彿とさせるが、単なる情報本ではなく、ちゃんと小説になっているのがすごいと思う。