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| 翔ぶが如く〈8〉
(
司馬 遼太郎
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明治10年2月、薩摩の私学校を中心とした士族が、東京を目指して進軍を開始する。きっかけは、大久保のとった鹿児島県圧迫政策と西郷の暗殺計画。大久保にとって、自らの出身藩が近代化を妨げている、という状況がたまらなかったのだろうが、かえって藪をつついて蛇をだす結果となってしまった。<P>政府軍の指揮官として、のちの日露戦争の英雄、乃木希典が見える。連戦連敗の戦争べたで、ほんの4ヶ月前に神風連の乱を一晩で鎮圧した児玉源太郎と際立った対照を見せているのが興味深い。
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