おもしろかったです。<BR>物語の最後にアブダラがハウルが怒らない理由について<BR>語るところに到って、物語の全てが昇華して清冽な輝きが<BR>現れたと思った私はのめり込み過ぎでしょうか。<P> 後で著者の公式ファンサイト(Diana Wynne Jones Official Website)の<BR>HEROについての著者自身の文章を読んで<BR>著者はこの本で彼女の作ったハウルというHERO像を書きたかったのでは<BR>ないかと、ストーリー重視とはありましたが思いました。<BR> 思えばアブダラには苦労の割に不思議とagonyがないです。<BR>彼がHEROに対しての読者というか一般人代表という役回りの為に<BR>著者が意図的に設定したものでしょう。<BR>そして読者はアブダラと一緒に彼の冒険をたどっていく事で最後に<BR>HEROであるハウルがHEROであるが故に抱え込まなくてはならなかった<BR>重荷、agonyをアブダラと一緒に垣間見た時に浮かび上がるハウル像<BR>は、ハウルの現代的さ、軽薄さと相まって不思議な魅力を放ちます。<P> こういう設定は決して新しいものではないですが、<BR>アブダラの話はそれ単品でも十分おもしろく<BR>話の為の話という無理は全くありません。<BR>特に「お気に入りの靴の話」から始まるアブダラを襲うとどめの一撃は<BR>しっかり張られた伏線によって、もうお腹が痛くなるほど笑えました。<BR>登場人物も皆魅力的で一冊で何度も美味しいです。<BR>この本をヤングアダルトだけに独占させるのは惜しい!<BR>是非お読みください。
ハウルやソフィーの活躍を楽しみにしている人には、ちょっと<BR>もの足りないかもしれません。<BR>私もハウルやソフィーはいつ出てくるのか、最初はそんなことを<BR>気にしながらじれったい思いで読んでいたのですが、いつのまにか<BR>それを忘れて夢中で読んでいました。<BR>各所にちりばめられた謎がかっちり合っていく様は前作より緻密で、<BR>登場人物の国民性や習慣の違いも楽しめました。<BR>ただ、ソフィーがもう少しかわいげがあればなぁ・・・。<BR>気が強くてもいいけど、かわいいとこも表現してほしかったです。
確かに最後の驚きと話の構成はさすが、と言ったところ。<BR>でもやはり1巻に比べるとどうも・・・・という感じもする。<BR>題名にハウルとついている位なので、「いつでてくるんだろう」と楽しみにしていたのだが、もう少し出番を増やしてほしかった。<BR>1巻を読んでファンになって、2巻を読んで「あれ?」と思った方も多いとと思う。<P>しかし内容的にはお薦めの一冊。