映画「この胸いっぱいの愛を」、キャラメルボックスのお芝居の原作ということで読み始めたらおもしろい!!<BR>梶尾さんの作品は以前「黄泉がえり」を読んだことがあったのですが、発想が素晴らしいです。<BR>SFに対する私のイメージが変わりました。<BR>タイムトラベルが題材ですが、かなり純愛もので<BR>読み終わった後、心があったかくなる作品です。<BR>梶尾さんの作品を遅ればせながら今はまって読んでいます。
「クロノス・ジョウンター」というタイムマシンは、過去に戻った分だけ未来に飛ばされるという代物。<BR> それでも、大切な人や想いのためだけに主人公たちは、クロノス・ジョウンターに乗り、目的を達成しようとします。それも、その報いとして、見知らぬ未来の世界へいくことを承知のうえで。<BR> この小説は、2005年秋に公開される映画の原作です。また、演劇集団キャラメルボックスの2005年クリスマス・ツアーの原作でもあります。
時を超えた愛の物語に、強く胸を揺さぶられました。<P>クロノス・ジョウンターと名づけられた「物質過去射出機」に<BR>乗って、愛する人の許へと時を超えた旅に赴く男女の物語。<BR>タイムトラベルとロマンスとは、「解説」で山岸真さんが<BR>書いているとおり、とても相性がいいですね。<BR>これはその王道を行く、それもまっしぐらに駈けて行く話たち。<P>なかでも、前半の二篇「吹原和彦の軌跡」「布川輝良の軌跡」の話に<BR>胸が熱くなりました。<P>登場人物が時空を超えて描く軌跡は、そのまま愛の奇跡へと<BR>つながって行きます。<BR>つがえた矢が、的に向かって一直線に飛んで行くかのように。<P>バズビイの「ここがウィネトカなら、きみはジュディ」、<BR>フィニイの「愛の手紙」、ヤングの「たんぽぽ娘」といった<BR>タイムトラベルの名品がお好きな方でしたら、<BR>きっと梶尾さんのこの作品集、気に入るんじゃないかな。