NHKの番組でこの絵本を女優の渡辺えりこの朗読で聞いた。<BR>あまりにも感動的だったので<BR>本を見つけたときにはとても嬉しくて<BR>すぐに開いた。<BR>自分で読んでも本当に胸を打つ話である。<P>貧しいためにきょうだい全員の着物が新調出来ない。<BR>姉は妹に新しい着物を譲る。<BR>その優しい気持ちに花が咲く。<BR>双子の兄は母親のおっぱいが弟に飲みつくされるのを<BR>涙ながらに我慢する。<BR>その涙に花が咲く。<BR>優しい気持ちには何かの見返りがあるみたいな話である。<BR>絵はどちらかというと大人向けだが<BR>小学1年の息子は静かに聞いてくれる。<BR>いい話は子供にもちゃんと伝わるんだと思える絵本である。
子どもの頃に読んだ時にも感動したけれど、大人になって読み返してみると、子どもの頃よりももっと深い感銘を受けました。<BR>昔と捉え方が変わったことは、おそらく「自己犠牲」ということでしょう。<BR>子どもの頃、私は重度の神経症でした。<BR>両親に認めてもらえなかったため、「人に誉められること」が何よりも大事でした。「自己犠牲」ということに、「私はいい子だ」という、どこか歪んだ自己満足、ナルシズムを感じていたのだと思います。<BR>でも今は違う。人は関係ない。それを、最近ようやく体感できるようになってきました。<BR>「自己犠牲」は、実は「犠牲」なんかではなかった。<BR>それは、ただ「自分の心に花を咲かせる」というだけのことでした。<BR>「犠牲」というより、それはむしろ自分を本当の意味で愛し、大切に慈しむことなのだと思います。<BR>そしてそれは、図らずも、他人の心にも花を咲かせることでした。<BR>自分を真に愛することは、図らずも、他人をも真に愛することでした。<P>大人が読んでも、子どもが読んでも、何度読んでも、胸に熱く迫る。<BR>滝平二郎氏の素晴らしい切り絵については、今更何も言うことはありません。<BR>「モチモチの木」と共に、この絵本は心の宝。<BR>こういう本を、まさしく「名作」というのでしょう。
やさしさが花を咲かせる「花さき山」。<BR>誰かのやさしさで咲いた花はどれも美しい。<BR>挿絵はちょっと怖い感じかな?影絵のような。<BR>私は幼い頃からこの絵本が大好きです。<BR>子どもの頃は何となく、大人になると心に染み入るお話です。<P>「やさしさ」「おもいやり」<BR>私達は本当に分かっているだろうか。<P>みんな平等に、我慢をしなくていい恵まれた社会。<BR>それを捨てて…までとは言わないけど、<BR>「やさしさ」は我慢や辛さから生まれる事もあるんだと、<BR>今の子ども達に感じて欲しくて、機会がある度、子ども達に読み聞かせています。<BR>意味深くとらえるわけではないけど、子ども達もじっくりと見ています。<BR>ぜひ、読んでみて下さい。