7つのルールがでてきます。しかし、いささか唐突です。理屈ではなく、個々の事例を分類整理してこの7つにたどり着いたのかもしれません。事例には面白いものもあるので、7つのルールは整理のための箱と考えて悩まないことにしましょう。どんな材料からでも法則は作れるものです。ただ、法則と名づける場合は、簡明で応用しやすいものを期待したいところです。例えば、電磁気学には有名な”フレミング右手の法則”と”左手の法則”がありますが、私は左右の違いもどの指が何を示すのかも思い出せません。 もっとわかりやすい表現は他にあります。<BR> なお、日本語のタイトルとはかなり趣きが違います。冒頭の「新富裕層の定義・説明」は明快でしたが、そのあとのつながりに次第についていけなくなりました。最後まで読み終えておかしいと思って原題を確認して”Seven New Rules of Marketing to today's Consumer"であることに気がつきました。それならば内容を描写した冷静なネーミングといえるでしょう。ただ冷静で正しいだけでは売れないものです。まさに、”マーケティング”ですね。
新しい中間層、裕福層に対して、これからのマーケティングの法則を説いた本です。マーケティングの新しいルール(法則、方法)の説明とその法則に対して、現状の分析、成功事例、発想のヒント等が説明されています。日用品から車などの高級品まで、非常に幅広い事例が、紹介されています。また、具体的な発想のヒントやそれの事例が、たくさん紹介されています。価格、商品の面での話しが多いです。プロモーションや流通等に関しては、少なめの印象。<P>小さな字でびっしり書いてあります。本は薄いですが、かなり、ボリュームがあります。読むのに、かなりパワーが必要でした。