1979年に放映されてから数十年たってこのような書籍として記録が残りました。<BR>これはアニメーション化に困難な原作をあえてアニメ化しようとした<BR>スタッフの方々の熱い野望があったからだといえます。<BR>中身は『赤毛のアン』の井岡さんの美術、スタッフインタビュー、<BR>宮崎さんのオープニングのイメージボード、キャラクター設定<BR>櫻井さんのレイオウトなど<BR>『赤毛のアン』愛好者にとって満足の行くものばかりです。<BR>特に私が感心しましたのは故・近藤喜文さんの色鉛筆画です。<BR>近藤さんの描くものの正確さには感動を覚え、<BR>また近藤さんの色鉛筆のタッチには温かさを感じます。<BR>私は今非常に幸せです。
「赤毛のアン」が大好きな人にぜひ読んでいただきたい本です。<BR> 原作派で、アニメなんか一度も見たことがない!と言う(困った)心の友であるあなたにとっては、この本はモンゴメリとプリンスエドワード島がたくさんつまったすばらしい資料です。そして、「一度見てみようかしら」という気になることでしょう。<BR> アニメがそこそこ好きで、一度は見たよと言う心の友のあなた。制作者たちの視点を通じて、より深く原作を知るチャンスです。職人の仕事を知ることで、この作品が一層身近に感じられることでしょう。宮崎駿さんの未公開レイアウトだけでも買う価値があります。<BR> 最後に、毎日ご飯を食べながら名作劇場を見たり、疲れたとき「パトラッシュ、僕はもう疲れたよ」とつぶやいたりするようなあなた。もう1冊、保存用にいかがでしょうか?<P> 同じ著者による姉妹本「イラストレイテッドコレクション・赤毛のアン」(角川書店)と比較すると内容に深みが増したように感じられました。これは上の本で書かれなかった内容をさらに加えたこともあるでしょうし、インタビューに、今までよりさらに深く切り込んだという印象を受けたせいかもしれません。著者の方に深い敬意を感じているのに失礼ですが、コクがあってとてもうれしい半面、初めてアニメのムックを読む人には「イラストレイテッド~」の方が向いているのではないかとも思いました。本当はこの2冊を上・下巻として読むべきです。<BR> 「アン」を通じて現代社会を想う真摯な気持ちと、クリエイターたちに光をあてるという信念の感じられる一冊です。たくさん売れて大きな利益をあげてもらい、ぜひ3冊目も出版してほしいと思いました。その節は音響監督・浦上靖夫さんのお仕事を知りたいです。
一人の少女の成長を一年をかけて描いた、稀有なテレビアニメ『赤毛のアン』のガイドブック。 <P> 高畑勲監督や主要スタッフのインタビューも新たに収録されており、美術ボードや初期キャラクターデザインなど、見所も多数。 <BR>中でも宮崎駿の手による4話および5話のレイアウトと、そして宮崎が去った14話以降、シリーズを支えた櫻井美知代の手による48話のレイアウトを、膨大に掲載している点で非常に資料性の高い一冊。 <P> 92年に出版された『ニュータイプ100%コレクション 赤毛のアン』もそうですが、こういった丁寧な誌面作りの本に限って、早々に品切れ絶版になってしまうものなので、興味のある方は早めに入手されるべきかと思われます。