本書はエコツーリズムの概念や仕組みと実践が具体的に分かりやすくかかれているので、入門書として最適だと思います。現に、エコツーリズムについて全く知らなかった私でも理解することができました。<BR>タイトルからして、ある一地域だけの内容を取り扱った内容かなと思っていたのですが、決してそんなことはなく、歴史的な視点などもきちんと盛り込まれています。末尾には世界各地での試みも資料的に載っていますので、非常にためになるのではないかと思います。
自然が好きな方、海外旅行が好きな方、そしてスローフードに関心ある方にお勧めします。<P> マレーシアに旅行した時、”エコツアー”と名打った現地ツアーに出かけたことがきっかけで、”エコツアーってなんだろう?”という疑問がありました。 一般に読める本が少ないなかで本書はエコツーリズムについて分かりやすく書かれており、エコツーリズムについてきちんとした理解ができたように思います。 フレーザー島にも行ってみたくなりました。<P> また、自然保護には地域住民の理解と協力の必要であり、地域と自然保護を両立させる手段であるエコツーリズムの考え方は、安心できる自分たちの生活を取り戻すために、地元の食材を重視するスローフードの考え方に通ずるものがあると感じました。<P> 残!!なのは、私たちに身近な東南アジアや日本で、エコツーリズムの浸透に労を惜しまない人々に対する情報が少なかったことが少し残念です。
最近、新聞や雑誌で「エコツーリズム」や「エコツアー」という言葉をときどき目にするようになりましたが、そこには「自然にふれる旅」とか「知的好奇心を満足させる旅」といった修飾語がついていたりするのですが、それがなんのこっちゃか今ひとつよくわからない。<P>そんな歯がゆさを一挙に解消し、エコツーリズムが時代の流れの中でいかにして生まれ、それがなぜ新しい旅のかたちとして推奨されているかがよくわかりました。<BR>う~ん、これこそ知的好奇心を満足させる「本」なのかも。