以前から,Web上で,学生向けに論文の書き方を指南していたものをあらためて書籍としてまとめたもの.<BR>若者の視点に立って,論文をどうまとめていったらいいのかをわかりやすく書いている.<BR>とくに替え歌に載せながら軽快な文章でつづっていて,堅く成らずに“とにかく研究成果を論文にしてみましょう”と訴えている.<P>本書でとくに役に立つのが,イントロダクションの書き方.<BR>“イントロ折り紙”という独自の発想方法で,比較的簡単にイントロダクションを作り上げる技術を紹介している.<BR>イントロダクションを深めるということは,研究内容を深めることにつながる.<BR>これを皮切りに研究計画を見つめ直すきっかけにも成る.<P>これから卒論・修論に取り組もうとしている学生にはぜひとも読んでもらいたい本である.
この極めて実用的な良著である本書の心髄は、「論文書きの歌」という大変お間抜けな替え歌に集約されている。実際にこの歌を唱えつつ論文を書くのは、大変に滑稽で大変に生産的な作業であった。周りからは変な目で見られたが、確かにクリエイティブであったのだ。故に次回の改定時には「論文書きの歌」のCDを付録として希望します。アーティストにお困りの場合は私が楽器を持って駆けつけます。ただし、歌いながら論文を書いている間は忙しいと思うので、暇なときに。
論文を書くといっても、卒論のレベルから、一般ジャーナルへの投稿論文まで様々あると思いますが、基本的な書き方は同じなんだなぁ、と納得できる本です。<BR>論文をいざ書くときはいくらデータがそろっていても、初めての場合どこから手をつけていいかわからないです。特に英語で書いたりする際はなおさらだと思います。<BR>この本では実際に論文を執筆する際の順序にしたがって書かれているので、自分が今必要としている情報も検索しやすいし、自分が今執筆する上でどんなことに気をつければいいかチェックするのも簡単です。<BR>もちろん、論文の書き方は人それぞれあるでしょうが、初めての方はまずこれを読んでみることをお勧めします。この本で学んだ書き方を以降、「自分のやり方」として定着させてしまえば、そのときそのときでまちまちの変な書き方をせずにすむと思います。