本当のテクニカル分析(長期的に儲け続けられる)がここにある。この本を熟読して、基本を理解すると他の本を読んでも良し悪し、特長がすぐわかる。本書だけで実践に役立つかと言えば疑問だが、当時のプロのやり方は今でも貴重。特にヘッドアンドショルダーの分析やマネーマネジメントの考え方はシロウトには「目から鱗」だろう。私がここ5年間毎年株で年率20%以上のパフォーマンスをあげられる基礎がここにある。
ダウ理論から、エリオット波動理論まで、チャート分析の基礎をみっちり学びたい方には<BR>お勧め。また、マネーマネージメントにも言及していることから、テクニカル分析だけで<BR>なく、資金配分の基本も知ることができる。<P>難点は内容が古いため、最新のテクニカル手法が掲載されていないこと。また、あくまで<BR>基礎理論の解説が中心で、よりつっこんだ部分に関しては別途専門書を紐解く必要がある。<P>洋書の翻訳であるため、ローソク足はないものの、テクニカル分析を行うに当たって最低<BR>限知っておきたい知識は網羅されている。とりあえず一度は目を通しておきたい。
テクニカル分析はその深遠さをが強調されすぎると、複雑系やら確率微分方程式やらが援用されて、初心者にはその基礎構造をつかみかねることが多い。テクニカル分析の出自は、W.ギャンの時代までしか遡れないし、基本構造はいたってシンプルなものである。<P> 本書はそのシンプルな構造を丁寧に説明しており、テクニカル分析の教科書として信頼に足る書籍といえる。怪しげなテクニカル分析の解説本を買い込むより、本書か日足では「定本酒田罫線法(林輝太郎著)」を熟読することで「相場書のダマシ」に遭う確率は低くなるだろう。<P> 本書を株式相場に利用する際、注意しなければならないのは、先物市場と株式相場の時間のスパンが違うことである。株式相場のトレンドは1年以上継続するものが多く、純張りでも利益を上げることが出来るが、先物相場はトレンドが1年未満のなかに山と谷が来ることが多く、基本的に逆張りである。<P> そのため株式相場のチャートには、三尊構成やwボトムをあらゆる場面で見かけることが出来る点に注意すべきであろう。<P>