暗証番号がなぜ4ケタなのか、必要になるのか、コンピュータのパスワードには、有効期限があるのか、等に答える形で、セキュリティ技術や社会全体でのセキュリティのあり方等について論じた本です。<BR>セキュリティの概念、要素技術、利便性との相反、安全性の面での問題点が紹介されています。セキュリティ以外にも、システム開発の知識、インターネットの仕組みなども、やさしく解説されています。<BR>技術的に難しい内容は、ないのです。量子暗号など、最新のテーマまで紹介されています。<P>分量も少なめで、読みやすい文体です。入門書の入門書レベルで、良い本であると思います。
まず、第1章から第6章までは退屈。内容が基本的過ぎる、ということ以前に、文体であるとかギャグのセンスになじめなかった。サムイ、ということになるだろうか。<BR>で、最後の第7章のそれも最後の数ページで星4つになった。セキュリティの本質の一面が見事にまとめられている。<BR>ただ、欲を言えば、なぜセキュリティを脅かす人たちが存在するのか、彼らをなくす(少なくする)には社会としてどういうことをしていかなければならないのか、といった側面を掘り下げてほしかった。<BR>ややもすると、セキュリティを守るにはどうすべきか、という視点でのみ語られていて、視点が一方的過ぎるように感じた。著者はセキュリティ対策で飯を食っている人だからしょうがないか。脅威がなくなったら商売あがったりだし。
兎角、ポンとひざを打つようなすっきりした解答を人は求めがちですが、<BR>それでもこの本の<4ケタに決まった経緯>や<仮説と検証>は興味深く読みました。<BR>今ある当たり前の事も、案外こんな風に成立してて、歴史に埋もれているのかなというか・・・<P>コンピューターやセキュリティに興味のない人でも面白く読めて<BR>読了後、少しコンピューターに詳しくなれるいい本だと思います。