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| クラシック名盤 この1枚
(
中野 雄
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とにかく文字数が多いので一つの作品として読み答えがある。<BR>執筆者は約40名。文章から察する限り、「クラシックが好きで好きで堪らない!!」という気持ちが全面に出ている。<BR>書いている人間が多ければ文章の書き方もさまざま。<BR>自身の曲に対する思い出を熱く語ったり、裏話から作品を論じてみたり、聴き方指南であったり、果ては思いが積もり積もって自作の詩を捧げてみたり・・・。とにかく色鮮やかで、一辺倒な文章になっていないところが良い。<P>「もうこの種のガイドブックは必要ないよ」と思っていらっしゃる方でも、読めば必ず新たな名盤が見つかるに違いない。 専門家から一般人までさまざまな人たちが、クラシック音楽への愛情を吐露した楽しい名盤案内である。一般には入手しにくいレコードや古い録音もあるが、著者の情熱的な文章に思わず聴いてみたい!という衝動に駆られる。この手のガイドブックはたくさんあるが、こんなにおもしろいものは少ない。私の座右の書である。このコンパクトな本のなんと充実していることか。お薦めです。
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