ヤクザ・リセッション さらに失われる10年 みんなこんな本を読んできた ヤクザ・リセッション さらに失われる10年
 
 
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ヤクザ・リセッション さらに失われる10年 ( ベンジャミン・フルフォード )

この本は、ちょっと読みづらいかもしれない。左ページから始まる横書きの文章と、英単語を織り交ぜている書かれているという点が慣れるまでしんどいかもしれないが、それを補って余りある力作だと思う。日本の今の姿を正しく捉えるということに対して、最早外国人ジャーナリストでなければ、真実へのアプローチは不可能になってしまったのだろうか。日本人自身が不感症となってしまうほどのウソの繰り返しと、日本の報道機関がニュースよりもマネーを求める存在となってしまったため、おかしいと思いつつも真実を見ないようにしてきたように思える。著者は、日本人に対して日本人が置かれている状況をストレートに示唆している。読んでハッと気がつくことも多いだろう。今の果てしのないような泥沼のような経済。政官業ヤクザの癒着により国民が身ぐるみを剥がれていっている。法の上にヒトがいる日本は法治国家ではなく、これは民主主義ではない、と言い、何故、日本の国民は黙ったままなのか?と著者は問いかける。何故、腐敗議員が何度も当選するのか?多くの人に読まれるべき本だと思う。

経済関係の記述について、よくわからない点があったが、本書の主題である「ヤクザ不況」については大体理解できた。<P>確かに、ヤクザが占有している土地や建物などは競売の対象にならず、不良債権化する。それを見越して、わざとヤクザに不法占拠させ、競売を免れたり、評価額を下げさせた上で、関係者が低価格で買い戻したりと、いろいろな手が使われている実態は広く知られている。<P>しかし、ここまで徹底して書いた記者は今までいなかったのではないか。なぜなら、命が惜しいから。或いは、巡り巡って差し障りがあるから。やはり、外国の記者なればこそ、書き得たのであろう。<P>政財界の腐敗は相変わらずだ。検察も警察も機能していない。官僚も然り。では、どうすればいいのか?さしあたっては、キャリア制度を止める、世襲議員を落とす、選挙で政権党を交代させる、くらいしてやらないとダメだと思うのだが。年金問題であれだけ顰蹙を買いながら、小泉政権は延命してしまった。国民として情けない。しかし、前回のアメリカ大統領選挙で、ブッシュがインチキをしたというのは、実はアメリカ国民の過半数以上の共通認識になっているというから、度々繰り返される、著者の鼻につく「欧米はこうではない」という言葉に落ち込むことはない。民主主義を教えてくれたはずの本国がそうなんだから。著者に皮肉を言ってやりたくても、カナダ人だから仕方ない。<P>明治新政府についてもよく知らないせいだろう、買い被りがあるし、拉致問題を根拠に、北朝鮮に攻め込めと言わんばかりの好戦的な論調にも賛同できない。日本が属国だという認識も、GHQが去った後でも、決して少なくない数の日本人が持っていたはずだ。細かいことを挙げると切りが無いが、そこは外国人だから致し方なかろう。それでも、それらの違和感を勘案しても余りある力作である。一読の価値あり。

 前作同様、食い入るように一気に読んでしまった。普段知らされている<BR>こととあまりにかけ離れた中身に、驚き、怒り、本当かな?と疑念をも<BR>持つところは前作と同様。<P> 哀しいけれど、日本を出て行きたくなる気持ちが頭をもたげるのも<BR>同じ。根底から、価値観を揺さぶられる破壊力を持っています。<P> とにかく、一度読んで受け止めてみてください。

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ヤクザ・リセッション さらに失われる10年
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