この本は、企業がイノベーションを起こす上で、オープン化していく様子が、詳細な事例分析によりよく理解できる。イノベーションに興味を持つ人には必須の内容だと思う。
原書をちょうど読み終わったところに、翻訳版が出た。くやしい。この本は、イノベーションに興味を持つ人には必須の内容が書かれている。ただし、新しい理論を生み出したかというとそこまではいっていない。オープンモデルという視点で、ケースを解釈したという感じである。<BR>でも、イノベーションの本が多く出されている古今のなかではお勧めの本でしょう。
自社内で研究開発からマーケティングまでを行う、「クローズド・イノベーション」に対して、他社や大学などの研究成果を取り入れ、イノベーションを起こしていく「オープン・イノベーション」。この「オープン・イノベーション」をどのように行うか、戦略、ビジネスモデル、特許戦略等を説明した本です。<P>IBMやシスコ、IT系のベンチャーキャピアルを例に、研究開発の移り変わり、「オープン・イノベーション」を、各社が、どのようなモデルで、どのように起こしてきたのか、を説明しています。またXeroxの研究所の事例から、「クローズド・イノベーション」が、上手く行かなかった事例等を説明しています。<P>事例が多く、理論理論した部分は、端的にまとらていて、読みやすかったです。事例を通じて「これからの企業における研究開発は?」とか「研究者の役割は?」等がわかります。