これを見て損はないでしょう!<BR>もちろん香港好きといわないまでも、興味のある方なら。<P>チムシャーツイやアバディーンなどの観光地で見る香港ではなく、生活に密着した路面電車という切り口から構成されています。<BR>ツアーで1回いっただけではおそらく乗る事の無いトラム。<BR>香港愛好者だからこそ愛着のあるトラム。<BR>そんなトラムや香港への愛と現実のあふれる本でした。<P>九龍城や重慶マンションのような刺激的というか扇情的というか、<BR>そのような週刊誌的なとりあげかたではなく、あくまで日常をきりとった<BR>静かで温かみのあるところが魅力です。
久々に見入って(魅入って)しまった写真集(エッセイ集)である。最近よく耳にする言葉だが、この本はまさしく写真とエッセイの「コラボレーション」が絶妙である。二人の香港という街とそこに生活する人々への愛情がひしひしと感じられる。<P> 古きモノと新しきモノが渾然一体となったこの街は、もともと被写体としての魅力があったと思うが、その色使いはおろか匂いまでもが、読み手に強烈に伝わってくる。実際の路線に沿った編集もこの路面電車に乗って途中下車をくり返している気分にさせてくれる。<P> 中国への返還後も毎年たくさんの日本人観光客が訪れているが、単なる観光旅行では味わえない、いやスポットとしては通り過ぎているのかもしれないが気がつかない香港を間違いなく垣間見ることが出来る。どんどん変貌を遂げるこの街の中を半世紀以上も走り続けている一二〇號という電車に関するページは自分が鉄道好きのせいもあるが必見!