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韓国の「昭和」を歩く ( 鄭 銀淑 )

日本留学経験を持つ韓国人である著者が、韓国国内を歩いて各地に残る植民地時代の日本の残滓を追い、その現状をつづりつつ、当時に思いをはせる。これは、歴史紀行エッセイとでも言えばいいのだろうか。<P>どんな日本家屋や日本建築が、どこに、どんな形で、どんな風に残っているのか。著者は、日本人旅行者の多くが訪れるソウルや仁川も最後に訪れているが、読んでいて圧倒的に面白いのは、全羅道の江景・群山・栄山浦・木浦を描いた第1章や、慶尚道の釜山・鎮海・大邱を描いた第2章である。訪れる先々で語られる著者の感慨についてどう感じるかは人それぞれだろうが、韓国人としてはごく常識的なことを言っていると思われる。<P>この本を読んで、書かれているその場に立って、私は何を感じるのか。ソウルや仁川以外の場所で、それを試してみたいと感じさせる一冊である。

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韓国の「昭和」を歩く
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