小国に囲まれた旧ユーゴスラビアの国々。だが国境は次々に閉鎖さされていく。CNN、BBCなどNATO側の報道機関には国外退去が命じられる。<BR> 乏しい現金、カードも、トラベラーズチェックも使えず、もちろん衛星電話もない。<BR> そんな中、我らの不肖はユーゴ軍プレスセンターに通う。いつ行なわれるかわからないプレスツワー。だかそこで見たものは、西側で報道されている情報とはまったく違った地獄であった…。<BR> 前著の「ネェーちゃん撮らせんかい!」と同じユーゴを舞台に、スリルと、サスペンスと、そしてお笑いをふりまく不肖の一冊。お勧めです。
文庫本といえば、解説である。あのサイバラりえぞう本にさえ文庫本といえば解説がつく(依頼された人はさぞたいへんであろうが)のにである。<P>しかし、この本には、著者のあとがきはあるものの、解説がついていない。これは残念だ。損した気分だ。特に、不肖・宮嶋本の解説は、不肖・宮嶋=宮嶋茂樹+勝谷誠彦 であることの暴露があったり、本の中でぼろかす書いてある人が解説を書いていたりと非常に楽しみであった。<P>というわけで、不肖・宮嶋本の解説ファンには物足りない一冊ではある。したがって★4つ。
「シュールである!」を連呼しながら、コソボの事実を撮り続ける<BR>宮嶋氏。圧巻は「コソボ死の行軍」と、彼が言うプレスツアーへの<BR>志願のシーン。空爆地帯のまっただ中へ、大型バスで乗り込むという<BR>だけでかなりの狂気の沙汰なのに、そのツアーになんとか潜り込もう<BR>とする宮嶋氏の姿には報道カメラマンとしての執念すら感じます。<P>本来ならとても重い内容なのですが、それを笑いながら読ませてくれます。<BR>やはり、現場を見てきた人は違うのでしょうか。<BR>はっきり言って、「不肖・宮嶋」シリーズの愛読者になって以来、<BR>大手マスコミの流すニュースが信じられない体質になっている私です。