英字新聞を読むのはやっぱり難しいですね.見出しには独特の省略がありますし,本文は1つの文章が長い.<P>本書では丁寧な解説でこのような難しさをほぐしてくれます.<P>構成としては,1つのニュースについて,数行の原文と単語訳,それに対訳とそのポイントが2ページにまとめられており,どこからでも読み始められますし,どこでも中断できますので,時間のあるときにちょっと読むのによいのではと思います.<P>対訳は新聞記事らしい表現にするために,かなりの意訳をすることをモットーとしており,その解説が訳出のポイントとして説明されています.やはり英語と日本語は違うんだということがよく分かります.翻訳者になるつもりがなければここまでの表現の工夫は不要だと思いますが,英文を訳して日本語にしなければならない場面に直面したとき,この考え方は非常に役に立つと思います.
僕自身、英字新聞を読むことは憧れです。TIMESなどといった新聞を電車の駅で脚を組みながら読むことを思い浮かべてしまします。しかし、実際のところ、本物の英字新聞はまだまだ歯が立ちません。そういう方にはお勧めです。<P>おそらく、本書に掲載されているネタは実際の英字新聞の1パラくらいだと思います。日本の新聞もそうですが、1パラを読みこなせれば、ほとんど内容をつかめたも同然です。あとはそのネタに纏わる具体的な事象を説得性を高めていくために述べているだけです。『2パラグラフで英字新聞を読もう』や『読めますか?英語の新聞』などで説明されています。<P>そのほかにも、チェック単語や訳出のポイントなど細かく説明されています。まさに、英字新聞を読む準備段階の本といっても良いと思います。これ1冊をこなして、いざ本物の英字新聞へ!!
最初の方のレビューを拝読させていただいたのですが、確かに彼の言うとおり素晴らしい作品です。何が素晴らしいかというと、バランス感覚です。英文を詰めすぎもせず、かといって、表面をなぞるような簡単な表現のみで終わるわけでもなく、ちょうどよい分量で英文が紹介されています。また、その説明も痒いところに手が届くというような表現が当てはまるように、必要最低限のことをさらっと教えてくれるので疲れません。<P>読んでいて疲れず、知的好奇心を刺激されながら英語を学習できるので、最近、勉強から離れていると感じている皆さん、通勤電車の中で読んでみては?