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| スウィート・ソウル・ミュージック―リズム・アンド・ブルースと南部の自由への夢
(
ピーター ギュラルニック
Peter Guralnick
新井 崇嗣
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往年のソウルシンガー達が何を考え、どう生きたのか? そしてその舞台裏は? ファンなら覗いてみたくなるものです。 そんな欲望を本書は存分に充たしてくれます(ただ著者の『野次馬程度の興味しかない日本人観光客』との記述は不快ですが)。<BR>ディープソウルの好きな方にオススメです。 名著という噂は耳にしていたが、確かにこれならば、と大いに納得させられた。スタックス、ゴールドワックス(ジェイムズ・カーの項には泣けた)、マッスルショールズといったレーベルの裏話など、他では得がたい貴重な情報が満載というだけでなく、読み物としても十二分に面白い。個々のアーティストや裏方の人間たちを追いながらも、それぞれの話が有機的に絡み合い、全体で「ソウル・ミュージック」を中心にした一つの大きな物語を形成している。そのため飽きることなく、本に引き込まれるようにして一気に読破することができた。読後、素敵なソウル・ミュージックが無償に聞きたくなったのは言うまでもない。巻末のディスコグラフィーや参考文献類なども充実しており、非常に満足度の高い一冊だ。買って損なし!
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