雑誌「Hotwax」からこんな素敵な別冊が出てしまうとは!!!これは一足早いクリスマスプレゼント&お年玉である。 <BR> あくまで僕の個人的な感想だけど、「Hotwax」には多少の物足りなさを感じていた。それは“日本の映画とロックと歌謡曲”と銘打ちながら、映画にかなりシフトしているその編集方針に対して。ちょっぴり、「歌謡曲に対する扱いが冷たいんじゃないの?」というジェラシーである。僕は「Hotwax」を編集されている高護氏がかつて手掛けていた歌謡曲研究ミニコミ誌「リメンバー」を愛読していたので、なおさら「Hotwax」には過剰な期待を持っているのかもしれない。<BR> この「歌謡曲名曲名盤ガイド」が平積みされているのを発見した時は、目の前がパッと薔薇色に染まった。まったく金に余裕なんかないのに、動物的に一番綺麗そうな娘を品定めして抜き取り、レジに直行し、なけなしの小遣いの中から小三枚を放りつけていた。今年一番の衝動買いかもしれない。まだ、もったいなくて中身はパラパラとしか見ていないけど、高護と榊ひろと(「よい子の歌謡曲」の頃からファン)の2人にハズレがある訳がない。過去を扱う本には、はっきりと贋物、本物がある。ノスタルジーの狭い檻の中ですべて完結しちゃうヤツと、どうしようもなく現代に溢れ出ちゃう「何か」があるヤツである。どんだけ溢れ出ちゃってるかの検証は、この年末年始のお楽しみに取っておこうと思う。
60~70年代の日本のポップスや映画を紹介している雑誌 Hotwaxが手がけた「歌謡曲 名曲名盤ガイド1970's」。<BR>1970年から79年に活動した、様々なアイドル~歌謡曲のシンガーやグループのディスクレビューが中心なのだけれども、様々な歌手のジャケ写やポートレートが、カラー写真をふんだんに使って掲載されているのが、何とも言えず魅力的。<P>もちろんレビューも充実していて、作曲家やプロデューサーなどのスタッフワークにも、スポットを当てている点も評価出来るし、どんな洋楽から影響を受けた曲なのかを解説していたりするのも、分かりやすくて良かった。<BR>色々な歌手の代表的なアルバムやシングルをピックアップしてる部分では、作詞・作曲・編曲のクレジットも、きちんと掲載されているのも嬉しい所(巻末のディスコグラフィー一覧は圧巻!)。<P>70年代の日本の歌謡曲が好きな人には、初心者からマニアな人まで満足出来る1冊といえるのでは?