いわゆるコア・トレーニングを自分が知った初めての本でした。<BR>私たちは主動筋に目がいきがちではありますが、パフォーマンスを考えると、軸意識や深部の筋肉を意識的に鍛えなければならないことを学びました。<BR>この本の場合、どのように意識すれば課題となる箇所を鍛えることができるかを解説してくれた点が評価★4つです。
現在の運動科学分野で活躍する高岡英夫氏は、気で相手を飛ばしたり、ビールを上手に注ぐことができるなど、ただならぬ人物だそうです。<P>この図解トレーニングは、身体とその動きに伴い、独自に幾何学的解析された「7つの身体意識」の説明と、それらを上手く操る古今の偉人、それから、その身体意識を上達させるためのトレーニングで構成されています。<P>7つの身体意識は、センター(正中線)、下丹田(へそ下3センチ辺り)、中丹田(胸)と聞きなれた部位と、リバース(胸からの前に伸びる放物線)、ベスト(胸と肩甲骨をたどる線)、裏転子(ハムストリング上部)、レーザー(下丹田からまっすぐ前に貫く線)といった、普通の人が思いもかけないような部位から成っています。(詳しくは本書で)<P>トレーニングは、身体を「ゆるめる」ことが第一の目的になっていますので、子供がダダをこねるように体をゆする動作があります。<BR>図や解説を見ても、自分の身体と意識を働かせなければいけないので、一人で本に向かいながらトレーニングを実行する場合、なかなか意思と労力を使います。簡単なトレーニングでも、毎日やるのは億劫になりますので、本書にあるトレーニングを逐一追っていかなくても、最初はアイデアを得るだけでよいと思います。<P>一つ星を少なくした理由は、写真を見ながら、トレーニングを試みる際に、本がしっかり開いてくれないことです。(バインダー冊子だとよいのですが…)。<P>自分の身体能力を向上させたいと願っている人には、試してみる価値が十分にあると思います。
高岡氏の体育理論の研究は膨大な範囲にのぼる。著作も多く、その内容もストレス解消やダイエットに主眼を置いた一般向けのものから、かなり学術的なものまで様々だ。そんな多くの著書の中でおススメなのが同じく青春出版社から出ている「身体意識を鍛える」だ。現段階での高岡理論の全体像をわかりやすく解説した良著だと思う。<P> この「図解トレーニング身体意識を鍛える」は前著をふまえ、より実践しやすいように詳しく解説した姉妹版である。タイトル通りイラストや写真が豊富でビジュアル的に理解しやすい内容になっている。<BR> 自分の身体意識の発達の程度をチェックでき、それに合わせたトレーニングができる本著は理論編の前著と合わせて読みたい名著だ。