母に強烈に勧められたので2年前に読みました。<BR>まず、私の半世紀も前に生まれた人の書く文章が、<BR>とても分かりやすく書かれていたことに驚きました。<BR>私の祖父母は太郎氏のひとつ下の世代ですが、<BR>話をしていても分らない時があるのに。<BR>そして、当時77才にして、この本を出版されている事自体が<BR>驚きでした。<P>岡本太郎氏の著書を読めば、彼の情熱、そして体当たりのパワー<BR>が感じられる事はもちろんですが、是非、川崎の岡本太郎美術館に<BR>足を運んでみてください。その情熱、パワーを<BR>もっと身近に感じる事ができますよ。<P>癒しとは別のレベルで、心をスーっとさせる本です。<BR>私は鞄にいつでもいれて、悔しい思いをした時などに読んでますよ。
人は毎日様々なことを考えています。休みの日はどこへ行こうとか、今日の夕食は何を食べようとか、道を歩いていても、ここの通りでは右側を歩く方が効率がいいとか、安全だとか。でも、人間として生きるとは、或いは人間とは何か、ということは考えてもみない。<BR>岡本太郎さんはこの「人間として生きることとは、どういうことなのか」に自分なりの答えを出し、それを実践し続けた稀有な人でした。そしてこの本は、それを実践するための精神的な指南書なのです。<P>この本の中で印象的な言葉は幾つもありますが、一例をあげるなら「出る杭になれ!」でしょうか。この言葉には、単純ながらも深い意味があり、個と集団、人間として生きることと日本人として無難に生きることとの違いなどを、これ以上ない程的確に表現している、と思いました。<P>彼の人生や人間に対する考え方は、実存哲学的な雰囲気を持っています。これは彼が第二次大戦直前のパリに留学していたことと無縁ではないと思いますが、実は彼が実存哲学に影響されたというよりも、彼の考える人間の生き方と実存哲学のそれがマッチした結果である、と私には思えました。それ程に人間として真に生きることに情熱的であったのだと思います。その思いが、この本に強く著されています。<P>一読して、自分の人生が根本から揺さぶられましたが、同時に揺さぶられただけで終わってしまうかも知れないそれをも自覚させられます。読者にとってこの本の価値は、そこに気が付くかどうかで決ります。
あまりにも簡単な文章で書かれている。そして熱が込められている。<BR>だからこそ危険と言うか間違えて理解してしまう気がする。<BR>この本を読んで現実の生活で行動していかないと何の価値もない。<BR>岡本太郎はニーチェの言う超人になれと言っているのだろうか?<BR>よくわからないけど…