仕事柄、数多くのプレゼンテーションをこなしてきました。そんな中、何度となく、思いっ切りハズシたプレゼンテーションを経験してきています。当然落ち込むんですが、そのような時に、自分を助けてくれたのが本書です。良いプレゼンテーションを構成する方法論や、良いプレゼンテーションを行なう技法というものは、確かに存在します。そのような能力を高めてゆくことは、ビジネスマンとして当然でしょう。しかし、それだけでは掴めないんですね、人のハートが。人を動かすプレゼンテーションを行うためには何が必要か。そのための原則をわかりやすく教えてくれるのが、本書です。しかしながら、いつの時代も人前で話すというのは、面白くもアリ、つらくもアリということなのでしょう。どうせやるなら思いっ切り感動させたいですよね。
私は人前で話すのが職業です。しかも相手は学生。この子たちの反応はじつに正直で、わかりにくい説明、つまらない話になると彼ら彼女らはすぐ表情に出します。時には爆睡していることも。しかし、本書のおかげで、何とか私は「優秀な催眠術師」をまぬがれることができています。<P> 本書でとくに印象深かったのは、第6章と第7章です。これらの章では、話の内容ではなく、話し手の態度や話し方について述べられています。スピーチや演説は内容の面白さももちろん大切なのですが、そのやりかた、つまり、話す時の表情や発声のしかた、身振り、情熱の込め方などが相当重要です。言葉は同じでも、話し方によって聞き手の反応には天と地の差が生じます。その、「聞き手の心を動かす話し方」について、技術的な面から、精神的心構えまで周到に説明がなされています。<BR> <P> 他にも、わかりやすく話すための具体的アドバイスや聴衆の興味を引く方法など、なるほどと納得のいくものが多く大変勉強になります。私は、本書の自分の苦手なところや重要だと思うところに付箋を貼り、そこを中心に定期的に読み直し、日々修業に励んでいます。効果は確実!<P> 話し上手というのは、一朝一夕に身に付くものではありません。でも、身に付けばそれは貴重な財産になるでしょう。場合によっては金銭的な富を生むし、なにより人生が楽しくなるに違いあるません。私も自分の話に相手が好意的な反応を示してくれた時の、あのなんともいえない喜びが忘れられません。口先だけのテクニックでなく、相手の心を動かす話し方を身につけるために、自信を持って本書をおすすめします。
デール・カーネギーの話し方教室に通ったウォーレン・バフェットは<BR>その理由を次のように述べています。<BR>「人前で話をするときに足が震えないようにするためではなく、<BR>足が震えていても人前で話ができるようにする為に通ったのです」と。<BR>話が通じているのかが気になりうまく話が出来なかった私にとって、<BR>この本は大きな後ろ盾となってくれました。<P>人前で話すのはやはり恐ろしい事ですが、この本のお陰で話す内容には<BR>自信が持てるようになってきました。<BR>足が震えていても、話せる状態です。<BR>もっと実践経験を積めば足も震えなくなってくるはずです。