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テクノロジストの条件 ( P.F.ドラッカー 上田 惇生 )

技術と社会、文明とのかかわり、これまでの技術進歩と、人類・社会・マネジメントの変化、技術進歩とイノベーションの関係、技術と企業との関連、あるいは企業の技術戦略、資本主義とイノベーション、企業と知識、イノベーションのマネジメント、技術戦略、知識労働者の生産性向上、ベンチャー企業のマネジメント(組織、製品、市場)、ベンチャー企業の成功要因、イノベーションをおこす手順・・・これらの内容が、ごっちゃごっちゃに書いてあります。(個人的には)、決して読みやすい本では、なかったです。<P>また、これだけ範囲の広い本で、また、視点も高く、ペーペーには、理解の及ぶところでは、なかったです(トホホ)。<BR>ある程度の規模の組織をマネジメントする、あるいは組織の方向性を考える立場であれば、参考になるのかなぁ、と思いました。

ドラッカーが書いたといえばとりあえずは手に入れることにしていますが、しばらく新しい本もでていなかったためノーマークになっていました。書店で見かけたときは、まず題名に目がとまってそのあとドラッカーと気づきました。一応、数十年その系統の教育をうけ仕事をしてきたからです。<BR> 今回は、いつものドラッカーとは幾分趣きの異なる切り口になっているのではないでしょうか。”はじめて読むドラッカー”シリーズの既刊3冊は、過去の著作の再整理といえるものだと思いますが、本書で扱った”技術”という切り口ははじめて味わったような気がします。<BR> 「科学」と「技術」との関係、「文明」「歴史」における「技術」の意味、「技術の導入にかかる時間」と「技術の普及にかかる時間」の識別、など、いつもどおり多くの示唆をもらいました。<BR> 本書のような世界観で技術をとらえている経営者と仕事をする機会がもてれば、自らの成長につながるのだろうと感じました。<BR> 念のためあえて最後に書いておきますが、名が体をあらわすとするならば本書の名称は「経営者はテクノロジーをどう扱うべきか」といった表現が正確ではないでしょうか。テクノロジスト側の条件という視点で書かれているわけではではないようです。

~ 今世間で話題になっている理系のMBAと言われるMOTがあるが、その原点がここに詰め込まれている。しかし、本当の意味での現在のMOTの在り方が、この本では方向性が違っている事に気がつく。例えば、ベンチャーのマネジメント成功に関し、多少技術経営とは趣旨が異なるかもしれないが、ドラッカーはキャッシュフロー予測の大切さや起業家の役割の認識を挙げてい~~る。また、技術マネジメントは作るだけでは終わらない、つまり全体の経営の中で会計、市場からのフィードバック等を含めなければならないとしている。<BR> これは、今更驚くべくもないが、マネジメントそのものであろう。最近のMOTは、技術者の社内説得用の方法論の様に私には見えるが、やはり、その組織が利益を上げる事をゴールの頂点に掲げるべきではないか~~と考えていた。<BR> そういう状況の中で、この本は、私にMOTに関する’そもそも論’を再確認させてくれた。今迄のこのシリーズ同様、迷った時に辞書的に利用できる構成となっているのでビジネスマンは必携と言える。逆に、星が一つかけたのは、このシリーズの新鮮みが私に取ってかけてきたところ。~

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