ドイツ人経営学者ピーター・F・ドラッカーの書籍は、沢山出版され、財界人に高く評価されている。ドラッカーについては、東洋大学1部経営学会研究発表大会でも取り上げて発表した。経営学は、アメリカでは経営管理論、ドイツでは経営経済学(組織論)と呼ばれる。経営と経営学は違い、実際に経営学が使えるとは限らない。経営学を実際の経営にあてはめて検証してみる必要もある。<P> ドラッカーは、デール同様、経営管理者の仕事は本質的に人々に命令することではなく、むしろ、いろいろなマネジメント職能に貢献させることである。ドラッカーは、経営管理者を明らかにするための基準は、職能への貢献の責任であり、権力よりも職能が決定的な基準であり組織の原理であらねばならないと言うのである。しかしながら、デールとは対照的に、ドラッカーは、マネジメントは、価値、慣習そして信念の伝統に根付いた社会的職能であり、そして行政的、行政的システムを基準にする社会的職能であると言うのである。
この本はずいぶん前に書かれたものであるが、経営の原理原則を鋭く突いている。経営書の座右の書にしても良いくらいの価値がある。
まさにこの本は、経営戦略の古典であると言える。現在、<BR>流行している経営戦略の『元』になるものがこの本に凝縮<BR>されていると感じられるからだ。原著は今から30年以上<BR>前のものだが、その輝きは色褪せていないと思う。<P>しかし、部分的に現在の経営戦略論に慣れている私たちに<BR>とっては馴染みのない言葉があるので、理解しにくい部分<BR>がある。