車のことは分からないが、この著者が誠実さという点で抜きん出ていることは分かる。<BR>客観的な事実に基づく経営を重要視しているとおり。<BR>またそれは実際に経営において効果的であるのだと思う。歴史も証明している。<BR>目を見張るような高い見識、洞察力が感じられ、読みながら驚嘆してしまう。<P>「…(GM社長に就任以後)GMを繁栄に導くためにーあるいはそれだけのためにー生きてきた」<BR>という著者の言葉にとても真摯で誠な重みを感じた。
経営、組織の在り方について、当事者であり最高意思決定者がどのような考えで、どのような問題に決断を下してきたのか。それがはっきりとわかる。<P>一章、一章が優れたケースであり、業界や、企業規模が違ったとしても、ヒントになることが満載である。<P>従って、一度通読するだけでなく、執務机なり部屋なりに備えておき、自社の課題にあたる章をひもとく。そのような読み方ができるだろう。そして、この稀有な経営者の考えに触れることで、迷いや悩みへの対処の仕方が見えてくると思う。<P>とりわけ、この翻訳版は、実に滑らかな日本語であり、また、訳語も外していないと感じられる。原著の質を裏切らない名訳。
著者の自慢話かと思いきや、驚くべき近代経営が20世紀初頭に米国で繰り広げられていた事に愕然とする.経営の才に恵まれたと自負する著者のみなぎる自信と履歴は圧倒的な破壊力で迫ってくる.<BR>かような経営書が30年以上前に発刊されていたかと認識すると、最近の店頭でみかける、えせ経営書の類が一気に色褪せて見えてしまう.<BR>そんな本です.お勧め.