個人的には評価しますが、おそらく一般的には評価が分かれるところだと思います。<BR>私もシリーズの他の本と同じような感覚で読むとイマイチだと思います。<BR>ただ、私は頭の訓練というか、あるいはヒント集というか、チョット肩の力を抜いて気軽に読むという姿勢で接していますので中々面白いと思っています。<P>一度、読み終えてからでも机の横において時々ページをめくっています。<BR>こんな利用方法が有ってもよいのでは?
この本を推奨するのは経営戦略のテキストとして、とても優れているためです。 これは他のグロービスの『MBA』シリーズについても言えることですが、理論と実践をうまくバランスさせ、図を多用してわかりやすい解説がなされています。<P> 例えば、PPM(BCGポートフォリオ)や経験曲線、バリューチェーンといった著名な経営理論を具体例を使って解説してあり、納得感が大きいです。<P> 本書は各節が「POINT」「CASE」「理論」の3つで構成されています。「CASE」で具体的なビジネスケースを取り上げ、「理論」でその理論的な解説をするという構成です。ビジネスケースではソニー、キヤノン等、具体的な企業名が出てくるので、実務へ応用し易く、かつ理解が深まるかと思います。
この本の良い点は2つあります。1つは内容の広さと深さのバランスが非常に良いことで、そしてもう1つはケーススタディが充実していることです。 このテの本は、特定分野に絞った内容の大学関係者向きの学術的な物か、ひたすら戦略の重要性を賛美した内容の薄い物になりがちで、またそのような本が一時期を境に多くなった気がします。 しかし、この本は執筆者の絶妙なバランス感覚により、出版コンセプトである『しっかりとした知識基盤の構成』に成功しています。 体系だった知識を容易に理解できる、という点で、ビジネスマンの方や経営学を学び始める学生にお勧めします。