身近に思える例を使ってシックスシグマを紹介していますので、どのようなときにどういう風にシックスシグマを活用するのか、がイメージしやすいです。<P>やる気があればこの本を教科書として、<P>「なんちゃってシックスシグマ」<BR>「ひとりシックスシグマ」<P>をすることも可能だと思います。<P>しかしシックスシグマの理念に沿って、本気でシックスシグマを全社的にやる場合は、やはりコンサルタントをつけてやった方が良いでしょう。
考え、用語、簡単な進め方を身近な題材を使って紹介しており、「とりあえずシックスシグマって何?」という方の最初の1冊に良いと思いました。シグマ(標準偏差)自体の説明や、コントロールチャートやパレート図などのツールなど統計学としての説明はほとんど無いので、そのあたりは別の本で学習をすすめていけば良いと思います。
モトローラ社の日本的経営の研究結果として生まれた「シックス・シグマ」はGE社で大きく発展したことはよく知られている。シックス・シグマは「どんな作業であろうとも、プロセスのバラツキを押さえ目標通りの結果を生み出す」ことを目標とし、MAIC(計測・分析・改善・管理)という継続的な改善を終わり無く続ける。このあたりはデミング・サイクルPDCAと同じだ。しかし定量的ということが大きく異なると思う。<P>COPS(品質が悪いために発生するコスト)、COQ( 品質確保にかけるコスト)などのコスト関係をはじめ、CTQ(経営品質に決定的な影響を与える要因)、VOC(サービスを受ける顧客の声)を使って表の縦にVOC、横にQTCをとり、定量的に最善策を選び出すハウス・オブ・クオリティなどが、その一例となる。<P>本書は入門編、初級編、中級編、上級編という構成になっていて、だんだんシックスシグマになじみながら読み進めることができる。シックスシグマを知りたい、すべての方にお勧めします。