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経営者になる 経営者を育てる ( 菅野 寛 )

ソニーをガタガタにした出井氏が経営者ベンチマークの筆頭じゃ内容は推して知るべし。<P>菅野さんも運が悪かった、ソニーの業績がもう少し続いていれば本書も説得力があったかも知れませんが、タイミングが悪すぎた。<P>なんとかキッズがどうしたとか、セマンティックボーダーがどうだとか、色々とお勉強はされているし、コンセプトワードを出して投資家を煙に巻くのは上手な方でしたけど、損益計算書がちゃんと読めてないとやはりソニーの経営は出来ないということでしょう。<P>ということで「経営者になる経営者を育てる」という本書の題名にならえば基礎技能が大事だ、という皮肉な結論になるのでしょうかね。<P>でも経営技能以前に人間のスケールも大事だと小生は考えちまうけどなあ。出井さん、軽井沢の別荘も大変なセラーを入れてますが、温度が変わるからって客を入れるのを拒んでるようでは経営技能も人としてのスケールもお粗末過ぎですよ。<P>で、これをベンチマークとしているということで、まあ読むだけ無駄ですな。<P>めんご

経営者の条件として、「優秀な経営者になること」と「優秀な経営者を育てること」をテーマに、考え方や方法などをまとめた本。テーマとしてはとても意欲的で、現代の日本企業にとって最も深刻で重要な課題に鋭く切り込んでいる。同書によると優秀な経営者になるためには、科学系スキルとアート系スキルがあり、特にアート系スキルが大事であるとしている。同書全10章のうち、全5章分をアート系スキルに割いているほどだ。<BR> 全体を読んだ感想としては、綺麗に分類、整理されており、内容も極めてロジカルで主張も明確、とても読みやすい本なのだが、どうも、客観的に経営者の条件を「頭の良いコンサルタント」が整理し、まとめた感が強く、経営者自身の生々しい体験や哲学など、本質に迫るような迫力はない。このテーマを論じるならば、経営者を一般的に論じるよりも、強烈な個性を持った個別の経営者の人物像に深く迫るほうが迫力がでるのではなどと感じながら読んだ。

  著者は、経営に必須な技量として、ロジカル思考のスキルのみならず、アート<BR>系スキルであっても後天的に習得できると言います。 アート系スキルを、①強烈<BR>な意思、②勇気、③インサイト、④しつこさの4つの因子に分解し、それぞれに対<BR>して日本の優秀な経営者の言葉を引用し、浮き彫りにしていきます。この中でも、<BR>トレードオフを理解した上でどちらかを捨てる勇気が何よりも重要だと感じました。<BR>これらは乗算的に効くので、一つでもゼロだと積はゼロになるの指摘は納得です。<BR>  ところで本書では全く言及されていませんでしたが、ソニーの大賀・元会長が<BR>如何に芸術的センスをもった優れた経営者であったかが分かった気がしました。<BR>元々芸術家であった氏の場合、先天的にこれらのスキルを身についていたのか<BR>もしれませんが、、。何れにしても、本書は新鮮な切り口の名著だと思います。

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