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トヨタ生産方式―脱規模の経営をめざして ( 大野 耐一 )

トヨタ自動車の日本における存在感は圧倒的といっても良いと思う。日本経済のシンボル、象徴と見られていることは間違いないだろう。この競争力はどうやって生まれたのか。最近はそういった視点で書かれたトヨタ本が数多く出版されているが、この本はそういうブームの中で著わされたものとは一線を画すであろう。かの有名な「トヨタ生産方式」は元々著者の名をとって「大野式」と呼ばれていた。「ジャスト・イン・タイム」「自働化」「かんばん」「標準作業」など有名な言葉があるが、これらの言葉を編み出しトヨタ式を形づくった人こそ著者の大野耐一さんである。トヨタ式生みの親が著わしたものだけに最高の指南書といえるだろう。今もそうだが、トヨタ式という名を騙った出版物、コンサルなど後を絶たない。こういうことからトヨタ式への誤解も相当多く存在している。この誤解を解くために書かれたのが本書である。やはりというべきか、それまではトヨタ式というのは外部には秘密にしていたノウハウらしい。これを読んだだけでは詳細なシステムまでは読み解けないが、トヨタ式の理論は十分に掴み取ることが可能である。フォード・システムとの対比。ジャストインタイムはスーパーマーケットからの発想など当事者にしか書けないエピソードも読んでいてはっとさせられる。この本が書かれたのが1978年、オイルショックの後でまだ自工と呼ばれていた頃。それからトヨタ生産方式はKAIZENを続け、遂に世界NO.1を射程に入れた。読後感としては、トヨタ式とは弛まず徹底的なムダを排除し続ける活動のことで、トヨタ以外真似が出来ないといわれるのはここまで徹底できる企業がないということなのだろう。モノづくりに携わるものにとっては刺激に満ちた実践書であり、バイブルとも言える本。トヨタを学ぼうという方にはまずお勧め。

工業簿記、原価計算の勉強をしているときにトヨタ生産方式という<BR>言葉を知りました。本書は日商簿記一級の勉強をされている方などにも<BR>是非おすすめしたいです。この著者のすごいところは現場から積上げて<BR>システム改善を成し遂げているところです。説明も非常にわかりやすく<BR>日常的な言葉でなされているので、とくに製造業の知識がなくとも容易<BR>に読みこなすことができ、異業種にも参考になるところが多い筈です。<BR>この本を読まずしてシステム改善を語ることはできないのではないか?<BR>それくらいの感銘を受けた本です。

有名な“カンバン方式”を考え広めた大野氏の本。<BR>コンサルタントや学者が書く中途半端な生産管理やジャスト・イン・タイムの本を読むくらいならこの本をお勧めする。

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