内容については定評があるので、他のレビュアーの方にお任せしますが、私個人のわがままな希望として、このちくま文庫版の他にやっぱり大きな活字の机上版が欲しいところです。<P>文庫版は字が小さいのでどうしても本を目に近づけがちになってしまいます。特に数式を凝視することになるので、視力が低下する恐れがあります。それに活字が大きい方が、心理学的に文章の理解度が高いと聞いたことがあります。元の旧版は、大活字のハードカバーでしたよね。その頃はまだこの本を消化するレベルではなかったですが、とても読みやすそうだという感じでした。<P>別にこの文庫版を否定するつもりはありません。自宅では机上版でしっかり読み込む。学校や職場に行く時にはこの文庫版をポケットに忍ばせてことあるご!とに復習する。つまり2タイプセットで持つのです。机上版は別にハードカバーである必要はありません、廉価なペーパーバックで十分です。<P>とにかく大きい活字の「オイラーの贈物」が欲しいです!<P>それだけのことをするに値する本だと思いますので、出版社の方、よろしくご検討の程、お願い申し上げます。
オイラーの公式を使うのは数学者だけではない。物理学でも工学でも現実として取り扱っている。最近では文学の世界にもオイラーの公式が入ってきている。ここに問題がある。オイラーの公式は指数関数exp(x)の<BR>xにixを代入し数学で証明する。それで人類の至宝として、神が与えたような強い印象を人々に与える。発見したオイラーは天の使いで天才扱いだ。この式は当然成立するという自然現象を基にした式ではないので<BR>分かったようなわからないような気分にさせられる不思議な式だ。筆者はその点で悩んだことはなかったようだ。一般人としてオイラーの式を<BR>見たときの感想や意見もぜひ聞きたかった。
この本を読むときは紙と鉛筆、電卓を用意してください。この本のいいところは数式に実際に数字を当てはめて見ることで、理解が深まる様にしているところです。そうやっていろいろと試していくことで、数学の美しさとかおもしろさとかがわかってくるのですね。<P>たくさん数式が出てくるので、数学が苦手だった人にはちょっとつらいかも知れません。でも、高校時代、数学がそれほど嫌いではなかった人なら、ちょっと読んでみるといいかも。当時分からなかった「数学の美」が分かるかも知れません。