書名から誤解を受ける人が多いかと思いますが、本書は教師の立場を擁護して、何が何でも先生を尊敬しなさい、ということを主張した本ではありません。学ぶという行為は、教える側よりもむしろ学ぶほうの心のあり方によって、いかようにでも結果が変わる、とうことをわかりやすく説いた本です。教育も文化も経済も、殺伐とした雰囲気の漂う現在のの日本において、ひさびさに心の洗われる、一服の清涼剤のような本です。もともとは主に中高生を対象とした本のようですが、学校の先生はもちろん、一般の社会人のかたが読んでも、人生の大きな指針となることは間違いない内容であるといえます。特に、小中高生のお子さんをお持ちになっている親御さんに、ぜひとも読んでいただきたいと願って止みません。
ジュニア向けなので、私のような大人(中年…)が読むのもどうかと思いましたが、いやいや、もういちいちなるほどなるほどとうなずいてしまい、アンダーラインだらけです。<BR>「先生」とはもはやかかわらなくなっているのですが、コミュニケーションに関する見解や恋愛に関しても言及されており、面白かったです。<BR>相手になかなか思ったことが伝わらないと悩みますが、それはむしろよい方向なんだと前向きに考えることができました。<BR>「先生」観もかなり変わりました。
ちょっと読むのがしんどかった。<BR>思いっきり、口語調でインタラクティブな雰囲気で書き進めていて、よく言えば語りかけるような流れになっている。でも、ちょっと冗長と思えて、途中で疲れてきた。<BR>ポイントは、自分にとってすばらしい先生はいるが、すべての人にとってすばらしい先生はいない。えらいと思う気持ちの中には、ある種の誤解や期待、希望、あいまいさ、などがからんでいる。でも、その不安定さが実はコミュニケーションのおもしろさや奥深さのポイントだったりする。<BR>などといったところかな。<BR>この文体が受け入れられる人にとってはおもしろいのだろうが、私の子供はしばらく読んで「何が言いたいのかわからん」といって投げ出していた。<BR>やはり、すべての人にとっておもしろい本はなかなかないらしい。