単なる寄せ集め集です。読み物としてはそれなりに楽しいのですが、自分の必要とする表現を辞書のように探せるものではありません。物書きを目指す人にとって絶対必要というようなものではありません。
197人の著名な作家の作品、全806点から<BR>人間の感情について書かれた記述を取り上げて<BR>10種(喜・怒・哀・怖・恥・好・厭・昂・安・驚)に分類。<BR>ズラッと収録したものです。<BR>これが、読み物としてなかなかおもしろいんですよ。<BR>言い換える言葉をさがすだけなら、<BR>そりゃあ、類語辞典の方がはるかに使いやすいですよ。<BR>でも、言葉の使い方をより深く追求するなら、だんぜんコチラ。<BR>同じ「好き」でも、<BR>「息が詰まるほど好きになる」(新美南吉) と<BR>「好きながら熱情となって燃え立たない」(志賀直哉) とでは<BR>意味するところが180度違いますからねえ。
”感情表現集”といった本です。<BR>およそ国語辞典などで想像する辞典にはなっていません。<BR>もちろん掲載された内容はあらゆる著名な作者のすばらしい感情表現の数々ですが、目的の言葉を探しづらいと感じました。<BR>・文芸書のようなハードカバーのためにページがめくりづらい。<BR>・本の側面に辞書のような五十音のインデックス印刷はなく、<BR> 目次と索引によって目的のページを探します。<BR>・漢字は基本的にフリガナがありません。<BR>・ページは上下2段というレイアウトで構成されています。