「具体的結論を出す力」,「過去から将来までを洞察する力」,「リスクを伴う判断を行う力」がどういうものであり,どのようにして身に付けられるか,ということを,色々な例を通じて説明している。戦略の立て方をやや単純化し過ぎている嫌いもあるが,基本的な考え方を身に付けるには役に立つ。
最初の「思考のモラルハザード」の項は個人的には冗長だが、思い当たる節のある人もいるはず。この本では、責任とリスク、3C+3Sということに重点が置かれて書かれているが、集中、選択、差別化戦略については具体的に記述されており、参考になる。<P>戦略立案の具体的な手法や流れについては、同じ著者の「問題解決プロフェッショナル」の方に譲る(同書でも参照されている)ものの、セットで読みたい好著。
某外資系コンサルティング会社に、新卒の戦略コンサルタントとして入社したときに会社に渡された本です。一緒にコトラーやポーターなどの伝説の戦略本も渡されましたが、当時の私にはこれこそ最高の書でした。本質的でありながら、学生のアンポンタンな私にも読めたという、わかりやすさもすばらしい(コトラーやポーターは私には難しかった)。いまでも基本に立ち返るため、時々読み返す、最高の戦略入門書です。