会社員として、能力主義の会社に勤めていようが、年功序列式終身雇用型会社に勤めていようが、この組織が果たして自分に合っているのかどうかについて思い悩むことは誰しもがあると思う。確かにこの本を読むとこの悩みが解消されるものではないけれども組織の型として「共同体」に属するのか「機能体」に属するのかが分かれば、上司に対する対応方法も自ずから分かってくる。<P>日本の企業は年功序列型・終身雇用型企業が多く、いわゆる「共同体」組織であった。冷戦時代で、国に保護されながら成長した日本の企業にとって共同体は実に理に適った組織体であったが、冷戦が終焉し本当の競争原理の働く市場に出たときに日本及び企業が生き残るためには機能体組織移行していかなくてはならないと思われる。ただ!!し本文にもあるように機能体組織では個々の能力は高いが組織としては一元管理が出来ないことから、組織が有効に動けないケースが多々出てくるのも明らかである。そこでキーワードとなるのが「ヒューマンウェア」であり、これからこの「ヒューマンウェア」の研究が重要となってくることが良く分かった。<BR>是非とも、もう一度読み返してみたい一冊である。
組織論に関する著作は数々存在しておりますが<BR>「失敗の本質」と並ぶ、名著であると思います。<BR>ハードカバーで読むチャンスがありましたが<BR>最近は、文庫本で購入可能とのこと。<P>現在、企業、官公庁等において、組織のあり方について<BR>右上がりの経済でない中、<BR>問題点が大きく目立つといった状況となっており、<P>本著を通じ、現在の組織の本当の問題点とその解決策について<BR>深く考えさせられます。
とにかく面白い、読みやすい。企業の組織にとどまらず、官僚、戦国時代、帝国陸海軍、警察、中国の漢など、広く考察しており、歴史観にあふれ、かつ本質を抽出している。300ページ程度であるが、内容が非常に濃い。広く「組織」に思いを巡らせたい人には是非おすすめ。