子供が難病を持って生まれ、心臓、知能に障害があります。このことが受け入れられなくて、廻りの人のアドバイスが素直に聞けなくて苦しんでいたときに出会った本です。この苦しみは「私のエゴ」にしかすぎないという単純な答えに気が付かせてくれました。ただ、気持ちにも波があり、この本が全て助けてくれるとは限りません。時には「綺麗事過ぎる」と思うこともあり、気持ちが落ち着けば何度も読み返す。そして、大切なことに気が付くための本であると思います。
第一章は読むのがかなり苦痛であった。最後まで読み通せないかも、と思った。宗教まがいに思えた。それが、第二章、三章と読み進むうちに少しずつ、なるほどと思える箇所が増えてきた。<BR>個々の事例の信憑性について論ずるのは無意味で、著者の意図するところはあくまでも生きる力となるような人生観を提示すること。その目的は達せられている。<P>本当にこのような人生観を必要としている人たちに伝わればそれで良い。本書(というよりむしろ『生きがい論』三部作)は、満ち足りて幸福感に浸っている人のために書かれたものではなく、今現在苦痛にさいなまれている人や、前向きに生きる力を失っている人のために書かれている。どんな良薬も健康体には効き目がない。飲まない方が良かったりする。<P>これらのことを著者自身が述べている。必要とする人が、必要とする時に飲めば良い、と。今回私には必要なかったが、常備薬として大変良質なものを得たという安心感はある。
生き甲斐・生まれ変わりなどといったテーマについて、この著作ほど、論理的・科学的・統計的検証を一つ一つ踏んで説明している文献に出会ったことはありません。信じることが前提ではなく、まずは当たり前の事柄から徐々に論理展開して解きほぐしていく内容には目から鱗が落ちました。生き甲斐を失っている知人には必ず勧めています。<P>生まれ変わりや中間生といった題材からは神秘的または宗教的な内容<BR>なのかと思いがちなのですが、著者はあくまでも論理的・科学的であることを貫いています。<P>頭でわかっちゃいるつもりだけれど、心が元気になれない、そんな時に<BR>頭で論理的に理解して、心も一緒に元気になることができます。<BR>私もこの本を始めとする飯田氏の生きがい三部作でうつ病治療の<BR>きっかけにすることができました。