何度読んでも、目からうろこの落ちる思いのする一冊です。昨今MBA型のシステム信仰の経営スタイルが主流の中、経営の問題はあくまでも人の問題であり、経営者の生き方の問題であると説く稲盛氏の哲学に共感せずにはいられません。<P>稲盛氏率いる京セラが、あくまでも稲盛氏独自の日本流の経営スタイルで数々のM&Aを成功させてきた秘密をここに読み解くことができます。日本のM&Aはアメリカの20年後を追っているといわれていますが、京セラの歴史を紐解いてみると、少なくとも京セラにはそれが当てはまらないと思われます。それは、ひとえに稲盛氏の人をいちばん大切にするビジネススタイルからくるものだと思われます。また、「会計の知識なく経営をすることはできない」とも言っておられるので、人の大切さだけを説くノスタルジックなビジネススタイルとも異なります。<P>この本は、稲盛塾の多くの中小、中堅企業の塾生の質問に、稲盛氏が答える形で編集されていますが、氏の答えがとにかく道理にかなっているのがすごい。とくに自分の場合は、商品の値段の設定の仕方や予算の立て方などについての稲盛氏の解答は非常に参考になりました。
経営幹部は元より経営に感心がある方なら誰もが面白く読めるのではないでしょうか。<BR>これは立志伝中の一人の男の真実と誠実さの記録です。<BR>私は素晴らしい文学作品を読んだときの読後感を覚えました。<P>問答集の形式で様々な経営者と稲盛和夫氏の書簡をまとめたものですが、内容が重く高度で真剣なもので、何と言っても圧巻は稲盛氏の類い希な経営者としての貴重な資質と経験が随所に散りばめられていることでしょう。<BR>語られることも少なく、また語れる人も極めて少ない、経営学の本をいくら読んでも得られない生きた経営指南の書です。<P>これほどに魅力的で幅のある人間だからこそ一代で兆の売上を計上する企業群を創造できたのだと、つくづく実感しました。
儲かるという字は、信者を横に書くとできる。<BR>信者を作ることが儲かる秘訣という言葉に感動しました。<BR>お客様も従業員も、会社の哲学や理念を共有することで経営は発展していく。<BR>会社が作った目標を皆が共感するために、経営者は自ら普段からの対話の実践に努めなければならない。<P>忘れられがちだが、最も大事なこと、<P>それがコミュニケーションであることを認識した本でした。<P>また、目標が違えば人生のプロセスは変わるので、<BR>登りたい山は何か?を決めることが重要だという言葉も、心のモヤを晴れさせてくれました。<P>著者は常に、会計を実践でどう活かすかを明快に述べてくれます。<P>本書でも存分でも内容満載です。著者の『実学』という本を先に読んでいると、さらに深く理解できると思い!!す。