リクルート出身の某社取締役に薦められて読んだ本。下世話な言い方をすると、心理学的アプローチを用いた「人の乗せ方」のノウハウが、余すところなく紹介されている。<BR> 「金」と「ポスト」を報酬の軸とした従来のマネジメントスタイルはもはや意味をなさないとして「市場価値」「キャリア形成」「個性発揮」を中心とする新たな価値観でモチベーションを刺激し、従業員が本来持っている以上の力を発揮させるのはどうすればよいのかということがわかりやすく説明されている。それに加えて、明日からでも使えそうな具体例がたくさん示されているので、世代間のギャップに悩む管理職にとっては使える一冊だろう。<BR> この本を読むと、マネージャーとかリーダーは「なるもの」ではなく「育てるもの」だとひしひしと感じる。ビジネス誌などで何かと話題となる「リクルート流」の人の使い方に触れたい人も読んで損はないはずだ。
さらっと、一気に読めて、読後感もさわやか。<BR>ふんふん、なるほど、よし、いっちょ、やってみるか、と前向きになれる本。<BR>ここんとこ、さえないんだよねー、と軽い落ち込み状態の人にぴったりの本であると感じる。<P>好みの問題であるが、具体的事例の章は、個人的にはなじめなかった。<BR>読みやすさを優先したのかもしれないが、言葉足らずに感じる。<P>思考の切り替えの論拠が、ちょっと、こじつけに聞こえてしまう。<BR>(もちろん、ちゃんと全体を通して咀嚼すれば、それはこじ付けではないことは理解できるのだが)<BR>個人的には、もう少し、具体的事例には丁寧な解説が欲しかったところ。<P>その部分が個人的にはマイナス評価だが、すっと読めて気持ちが明るくなるこの本は、お勧めできる。
ふむふむ!右肩上がりの成長は望めない今、会社員は、金銭的・地位的な報酬は期待できない。そこで、心理的な報酬、つまり満足感、達成感、自分は価値があるっていう実感、そういうものが有効になる。ということですな。<BR>つまり、この本は、使う側の人間にとって「使える本」ですねぇ。<P>「感情労働」なる定義をしていらっしゃる大学の先生がいらしたはずですが、その点を踏まえて考えると、このような心理的な報酬は、まったくもって、使用者側に有利でしょうねぇ。労働者は、自分の能力や働きを時間でもって切り売りするというドライな労働契約を自認するうちは自由なんですが、自分の価値を賭けて・・・みたいなことになると、認められるために自我を犠牲にしたり過労になったり、悪事にも一緒に染まったり・・・みたいな人も出てくる。(部下よ、労働者よ、気をつけて!)<P>ところが、人を動かすとなると、本当に、この心理的報酬が有効なんですね、驚くほど。基本的には「言葉がけ」と部下への姿勢。案外当たり前のテクニックなんでしょうが、これ全部実践したら、チームの能率、作業量、アップすること間違いないでしょう。(上司よ、面倒くさがらず、利用し、実践しなされ!)<P>不足感も否めず。目標設定の指導のテクニックを教えて欲しかったなぁ。広く浅く、「○○効果」満載なので仕方ないか。で、☆三つ。