この本を読むと、日本社会の明日を担うエリート達が、幼少期にどんな教育を受けているのかを垣間見ることができる。<BR> お受験にコネは必要ないと言いながら、「一般家庭」の子ども達を多数入学させたために質の低下を招いたという、名門小学校の事例を取りあげる著者。愛する我が子のために、「恵まれた教育環境」を、お金で買い与える親達。<BR> 晴れて合格を勝ち取った子ども達は、将来、政治家や企業のトップ、医師や弁護士など、社会をリードする立場に立っていくのだろう。<BR> これらの、公立学校に何の思い出も持たない人々が、公教育に関する施策を進め、保育所になど全く縁のない人々が少子化対策を講じ、常に「イイコ」であった人々が犯罪者を裁き、自分や家族が病気になったらブラックジャックでも雇い込めるような人々が、老人医療について取り決めるのだ。<BR> だから日本の福祉は貧しいのだな、ということがよく理解できる。
小学校に名門も何もありません。<BR>中学校からなんです。<BR>名門というのは。
慶応幼稚舎の一クラスの人数は、男子24名+女子12名の36名だと知りました。さすが一流校だと思いました。いくら少人数学級がよいといっても、中途半端に少人数だと子どもたちの中にダイナミックな集団が育たない恐れがあります。また、小学校高学年にもなると、男女の精神年齢の開きが大きくなって、どうしても女子がクラスを牛耳ってしまう。その点を男子の人数で補っているわけです。公立校にそういった確固たる「思想」があるのでしょうか?