大学発というよりは、ロバートキヨサキに影響を受けた素人が書いている<BR>感じの本。<P>バリュー投資というわりには、テクニカルを使用してみたり(キヨサキ<BR>は、ファンダメンタルとテクニカルの両方を覚えろといっていた)東証1部<BR>BPS1500円という基準も貸借対照表からの演繹というより、発行株数を無視<BR>して、過去数年程度の少ない統計で導き出している。ほんとうに会計学<BR>の先生が書いたのか?それとも日本の会計学というのはこの程度なのか<BR>非常に疑問に思った。<P>たとえば、BPS1500円は、「しっかり貯金している企業、上位100社」と<BR>あるが、発行株数が少なければ、BPS1500円でもしっかり貯蓄している<BR>なんてことはいえないだろう、また、市場の一株赤字は250円程度なら<BR>1500円なら安全という論法も、発行株数を無視して、250円ってのを統計<BR>だかなんだかしらんがもちだしている。BPSが個々違うのに、250円の赤字<BR>が市場全体として大きめだから、安全って論理も乱暴すぎ、流動資産の<BR>比率をまったく考慮していないところは、会計学の先生がほんとに書いて<BR>いるのかという強烈な疑念を感じさせる。<BR>それゆえ、この本は、彼がいっているような財務の学術的基礎に裏打ちされ<BR>た本であるというよりは、財務の用語から連想して作った手法を過去数年<BR>に対する会社四季報CDROMの結果で検証してみました程度の素人本に感じる。<P>この本は、バフェットに否定的で、グレアムに好意的な雰囲気だが、<BR>これを読むならちゃんとグレアムの解説書を読んだほうが良いように思う。<P>怪しい投機に対抗して、グレアムが書いた『賢明なる投資家』は1949年の<BR>発行だというが、現在の日本の大学のレベルは、1949年当時(60年以上<BR>送れている)かそれ以前と感じた。<BR>まあ、素人でも、もっと研究している人もおり、すぐにアメリカにはおいつ<BR>くとは思うが。<P>それでも、他の日本人が書いた投資本よりはまともなので、星二つにした。
まず本書の銘柄選定基準ではPBR1倍以上の企業は<BR>投資対象から外れます。この時点でいわゆる優待銘柄や<BR>誰でも知っている有名企業群はリストから脱落。また投資の<BR>テーマ、資源とか内需とかM&Aみたいな要素も一切考慮に<BR>入れず。EPS・PERも「そもそもブレが大きい」として<BR>銘柄選定の基準には使わない。検証するのは財務体質のみ。<BR>東証1部上場であること。もちろん買い時判定はテクニカル<BR>分析するわけですが。「自分にとって身近な企業、何を<BR>やってるかよく理解できる企業を選ぶこと」とか株本にあり<BR>がちなイモウショナルな言は一切なし。数多ある株本と一線を<BR>画します。この通り投資していれば年利30%はともかく<BR>損することはないでしょう。個人的には「株式は美人投票」<BR>もまた真なりと思っているので財務以外のトレンドにも注目して<BR>投資していますが本書の考え方そのものは大変参考になりました。
とても読みやすい本である。まずは、章末に必ずその章のレビューが入る。そして、次に「株は科学」というだけあって、銘柄選択や売り時・買い時の判断に客観的な指標を用いていることである。しかもその基準になぜ至ったのかについても過去のDataを根拠に説明がなされており、分かりやすい。また会計学の教授だけあって、会計情報を重視する点も好感が持てる。